カリフォルニアのゴールドラッシュは、後にアメリカンドリームの一部となった

砂金や金塊を見てワクワクしない人はほとんどいません。かつてカリフォルニア州で見つかった黄金(ゴールド)は、世界を駆け巡り、当時は僻地だった不毛地帯に大勢の人々を呼び集めました。

カリフォルニアのゴールドラッシュは夢の宴

1948年1月24日に、カリフォルニアのサクラメントに近いアメリカ川で、ジェームズ・ウィルソン・マーシャル氏が砂金を見つけたことで、ゴールドラッシュ(California Gold Rush)は始まる。

それまでのカリフォルニアは、砂漠が広がる不毛地帯で、住んでいる人も先住民中心だったのです。しかし、金が見つかったことで、ガラリと変わってしまい、今ではアメリカ最大の人口(約3700万人)を誇る州へと成長しました。

金が見つかったニュースは世界中へと広まり、アメリカはもちろん海外からも一攫千金を夢見る人々が集まり、数年の間の約30万人が集まったとも言われています。

もっとも、この旅自体が命がけな上に、山のような金を見つけた幸運な人はごく一部で、多くの人は思うように採取できなかったといいます。さらに、食料品や生活費の高さから、せっかく金を見つけても利益には至らず泣いた例が多かった。

金価格の下落が終焉を呼ぶ

砂金が取り尽くされるとアメリカ川を上流にさかのぼり、源流のロッキー山脈やシェラ・ネバダ山脈まで進出し、砂金として出てくる前の金山採掘が始まります。

そうなると金の採掘方法も、川底を「選鉱パン」でさらう方法から、本格的な金山開発となり、個人から会社組織へと変化しました。そして、金の産出量こそ増えたものの、供給量の増加により金価格の下落を起こしてしまい採算が合わなくなります。

掘れば掘るほど、下落する金価格に立ち行かなくなった金山は閉山されてゴールドラッシュは終焉を迎えることに。

●The Start of the California Gold Rush (1849)

私が、子供のころに読んだ物語も、東海岸からゴールドラッシュのカリフォルニアに幌馬車で旅をし、カリフォルニアに付きさえすればアメリカンドリームと自由が手に入るという家族で旅する面白いお話しでした。その過程では食料問題やインディアンの襲撃(昔のお話なので)など、多くのトラブルに合いながらなんとかサクラメントにたどり着き金採掘のために土地を買い道具に投資して、金を見つけるという内容だったと思います。


アメリカンドリーム

このように、終焉を迎えたもののカリフォルニアの名前は永久にゴールドラッシュと結びつけられました。

西部開拓・カリフォルニア・フロンティアなどの言葉は、人々を刺激する魅惑の言葉として認められ、アメリカンドリームの一部として認識されたのです。

古いアメリカン・ドリーム…それはピューリタンの、ベンジャミン・フランクリンの言う貧しいリチャードの夢であり、…毎年毎年一度に少しずつささやかな富を積み上げていく男や女の夢だった。新しい夢は即席の富の夢であり、大胆さと幸運があれば瞬く間に勝ち取られるものだった。(この)ゴールデンドリームは…(サッターズミルの)直ぐ後でアメリカ人の精神の顕著な一部になった。wiki

ゴールドラッシュの影響や関連話

良く言われるのが金を採掘する人より、周辺産業の方が儲かったという話です。ヘンリー・ウェルズとウィリアム・ファーゴは、輸送手段や金融サービスを提供して利益を上げたのが金融機関としてウェルズ・ファーゴへと成長しました。

さらに、荒れ地だったカリフォルニアは、鉄道・学校などが整備されて、サンフランシスコやサクラメントなどの町は都市として成長したことで、1850年にアメリカ合衆国31番目の州としてカリフォルニアが承認されました。

もちろん、いい話ばかりでもなく、先住民の虐待や追放、環境破壊など負のヨウ素もゴールドラッシュには存在しています。

リーバイ・ストラウスのジーンズ

採掘作業は、川の中で冷たい水につかりながら砂や泥から砂金をふるいにかける過酷なものでした。そのため、服がすぐにボロボロになってしまい、丈夫で安い作業着が求められていたのです。

そこで、布製品の卸売業者「リーバイ・ストラウス氏(Levi Strauss:1829-1902)」は、テントに用る厚手の生地をズボンに転用し、丈夫で長持ちするジーンズを販売したところ爆発的なヒット商品となりました。その後、リーバイ・ストラウスはカリフォルニア州サンフランシスコでリーバイ・ストラウス株式会社(Levi Strauss & Co.) を設立し、ジーンズの発明者として名を残しました。

フォーティナイナーズ(Forty-niners,49ers)

1848年に金が発見されたことから、翌1849年、金を求めてカリフォルニアに殺到した人々を49年者・49年組と呼びます。
このことを由来としたアメリカンフットボールのプロチームがゴールドをチームカラーの一つとする「サンフランシスコ・フォーティナイナーズ

金の発見者「マーシャル金発見州立歴史公園」

なお、最初に金を見つけたマーシャル氏は、ブドウ園を始めたり金鉱で採鉱を行ったものの成功せずに破産しています。その後、カリフォルニア州政府からその歴史的偉業を認められて年金を支給されています。

死後、1890年には記念碑が建てられ、1927年、カリフォルニア州政府によりマーシャル金発見州立歴史公園が設立されました。

周囲には、エルドラド(黄金郷)やゴールドスプリングスロードなど、金にちなんだ地名がたくさん。


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この、カリフォルニアドリーム・開拓者精神は、今でもアメリカ人の心に存在しています。それゆえに、大都市の洗練されたアメリカ人と、中西部の昔ながらのアメリカ人との差が年々大きくなり、アメリカ分裂や共和党と民主党の二大政党制が存在する理由かもしれません。

米債務上限による米国債デフォルトの問題が、世界を揺るがす中、ゴールドラッシュに想いを馳せてみると共和党側の主張も理解できるかもしれません。