イアン・ブレマー氏のユーラシアグループによる2015年世界の10大リスク

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2015年は、地政学リスクが大きくなる年になるかもしれません。サミュエル・ハンチントン氏が描いた世界が文化的に分裂していく時代。そして超大国が消える「Gゼロ」を描いた米政治学者イアン・ブレマー氏率いる米ユーラシア・グループは1月5日に世界の10大リスクを公表。金投資といえば地政学リスクと切っても切れない関係。

いかに金が特別な存在から商品や通貨へと変貌しようとも政治・経済リスクが高まれば安全資産としての価値が見直されます。ペーパーマネーやデジタルマネーで安心できなくなりますからね。

リスクが激しくなれば金価格は上昇していきます。穏やかにすめば下落。

地政学リスクの高まる

ユーラシアグループ公表の2015年の世界10大リスク

2015年は、世界の大国間の政治的対立は激化。

ロシアと米国の関係は壊れ、中国は独自のコースをたどり、ヨーロッパの絆や連帯感はほころびを見せている。中東・ブラジル・インドは、地政学リスクの増加に伴い様々な活動を行う。

大きな変化は米国=単独行動主義を取る

さあ、金投資家の皆様、この10大リスクを念頭において2015年の金価格を予想していきましょう。

1.ヨーロッパの政治

欧州経済は、ユーロ債務危機時に比較すると良くなっている。しかし、政治面ではかなり悪くなっている。

極左もしくは極右政党が勢いを増しており、それは、欧州の草の根から発生し、社会不安が増大。

ギリシャやスペインはもちろん、フランスは国民戦線の人気が高まり、英国は欧州連合(EU)離脱を唱える英国独立党(UKIP)が保守党を揺さぶっている。

欧州でリーダーシップを発揮し共同して問題解決にあたるべきドイツ・フランス・英国は問題を抱えている。

フランスは財政赤字削減目標を達成できず、オランド大統領の支持率は13%に落ち込む。

年金改革・財政収支の問題は、ブリュッセル・ベルリン・パリ・ローマなど欧州各国の首都を揺るがす問題になるであろう

ロシア危機がエスカレートしていけば、経済・政治的に問題を増す

イスラム過激派からのテロの脅威は、欧州が抱えるイスラム教徒コミュニティの規模を考えると大きい。

ゆえに2015年の欧州は大きな危機にさらされる可能性が高い

2.ロシア

ウクライナを通じた西側諸国とロシアの対立

欧米からの制裁、原油価格の下落、景気低迷、ルーブル暴落は、経済的・財政的にロシアにダメージを与えている。

孤立したロシアは2015年を通してリスクをもたらすであろう

ロシアは民族主義感情が高まりプーチン大統領の行動は、2015年に本当の危機が起きうる可能性がある。

欧米の主要金融機関や政府機関は、ロシアから大規模なサイバー攻撃を受ける可能性がある

ロシアとNATOの境界線を巡る紛争が激化。

旧ソ連共和国、モルドバのEU統合はクレムリンが注視している。モルドバは東部に親露分離派地域「沿ドニエストル共和国」を抱える中、ロシアからEU接近に対する圧力を受けている。

モスクワは、イラン、中国などとの提携を深める可能性がある。特に北京とモスクワの協力体制が深まれば2015年に最も重要な地政学的発展となる。

3.中国の減速の影響

中国については楽観的。習近平氏は、国有企業の効率化と共産党内の大規模な汚職防止キャンペーンの先頭に立ち、経済改善のために長年の懸案解決を開始。

新エネルギー、環境政策、国有企業や地方政府の債務解決へ努力

ただし、中国への輸出に依存している各国は、問題がある。中国経済の減速や輸出縮小など、今までの高成長経済からは方向が変わったことを理解しなければいけない。

ブラジルは、中国経済の減速に影響されて、景気減速する可能性が高くルセフ大統領は政治的に弱体化するだろう

オーストラリアは、中国経済成長鈍化のため、中国以外の国との貿易や国内需要喚起を行うが、目標達成の可能性は低い

インドネシアやタイなども中国経済の影響を受けて、政権弱体化の可能性がある。

4.金融制裁を兵器として利用

米国は、世界で唯一の超大国のままでそして、ワシントンは今、新しい方法でその影響力を利用している。第二次世界大戦後、アメリカはIMFや世界銀行、NATOなどの国際機関設立や米国主導の同盟により米国基準のルールを推進。

オバマ政権は、実際の戦争をするよりも【金融・資本市場】を使って影響力を高めようとしている。つまり、米国を中心とした金融取引が経済インフラとして確立しており、金融市場へのアクセスを遮断することは当該国経済に大きなダメージを与えることになる。

ロシアおよびならず者国家への制裁として金融取引および市場へのアクセス禁止を従来の兵器に変わる武器として利用することができる。

ただ、これを行うと米ドルおよび米国支配から離れる動きが、中国を中心に起きてくる可能性がある。サイバー攻撃の可能性も高まる。

5.イスラム国( ISIS)がイラクやシリアを越えて拡大

2015年には、ISISはイラクとシリアの中核拠点で挫折に直面。ただ、その軍事力は強力で、その思想的範囲は、中東·北アフリカ全体に広がっていく。

イエメン、ヨルダン、サウジアラビアで成長し多くのジハード主義の組織を刺激します。

イスラムの理想と既存の政治的構造の両方を受け入れたエジプトのムスリム同胞団などの穏健派イスラム主義運動は力を弱めた。

イスラム国はイラクとシリアを超えて拡大していきます。ISISは新鮮な新兵を魅了し続けるために、激化していきます。特に、米国の連合に参加しているスンニ派を罰する。

2015年には、そのため、スンニ派の国や州はテロや紛争の危険が増す。エジプト・ヨルダン・イエメン・アラブ首長国連盟などの観光産業や投資環境には大きなリスク。

6.新興国の弱い現職

新興諸国の現職首脳は、力が弱まる。

ブラジル・南アフリカ・ナイジェリア・トルコ・コロンビアなどでは、原油価格の下落・国内問題の悪化などにより指導力を弱める可能性が強い。

新興諸国の政治が弱まれば、世界の経済・政治的安定を圧迫する。

7.戦略的セクターの台頭

2015年、ビジネスの成功と失敗は政府との関係が強くなる。過去、多国籍企業は世界中で商品やサービスを販売製造するために国家権力を侵食し大きな自治権を獲得した。

しかし、政府の影響力もまた拡大し、国や自治体の政治的目標と調和する企業を後押しし、そうでないものを罰する方向に進む。

ロシア・中国・トルコなどはでのその動きは強い

サイバー攻撃の影響力

米国の軍産複合体の成長。

アマゾン・アップル・フェイスブック・グーグルなどは国家安全保障への脅威とみられる可能性がある。

8.イラン対サウジアラビア

サウジ·イランの緊張が地域全体のスンニ派、シーア派の宗派間の亀裂が悪化、2015年の間に破裂する可能性ある。

サウジは、湾岸協力会議(GCC)に圧力をかけ、多国間ベースでイランの脅威に対抗するために準備をしている。代理戦争の増加はさらに2015年を通じて地域を不安定に。

イランとサウジアラビアの両方の内部では、国内の政治的摩擦が緊張を後押しする。

緊張をかき立てるイランの核開発計画交渉。会談は、おそらく包括的な合意に達せず失敗します。ワシントンが厳しい新たな制裁を課した場合、テヘランはサウジに向かう圧力を強めるなど、より積極的な地域政策を採用する。

外交によりイランに対する制裁の緩和期待を高める長期暫定合意に達した場合は、サウジアラビアが積極的にその地域の縄張りを守る形となる。しかし、部分的な合意は、アメリカのコミットメントについてのサウジの神経を逆なで。

9.台湾と中国

中国と台湾の関係は、11月の地方選挙で野党民進党の(DPPの)圧勝、次の2015年に急激に悪化する。

馬英九総統はすでにレイムダックであり、我々は、貿易自由化の任意の形式に中国との合意に向けた進展を期待していない。

中国が台湾との経済締結戦略は再統一という最終目標を前進させるために失敗したと判断した場合、北京は、すでに合意された貿易と投資合意を硬化させ、より対立的なアプローチを取ることができる。この動きは、台湾での敵意を挑発し、島の政治に今以上の抗本土感情を注入するでしょう。

これらの開発は米中関係に波及する。オバマ政権は、2014年に香港で行ったように、緊張を避けるため動こうとするが、共和党がコントロールする議会は挑戦的な行動。そして硬化する政権に圧力をかけるだろう(それまでにはもちろん、大統領候補ヒラリー·クリントン)。中国と台湾の関係における米国のコメントはすぐに北京とワシントンの間で憤りと不信感を増大させる。

台湾は、米国が台湾の自己防衛能力を確保するためのコミットメントを持っていても、それは米国の直接条約同盟国ではないことを考えると、日本やフィリピンよりもこのような圧力に対してより脆弱である。

10.トルコ

2年連続で、トルコは私たちのリストを作る。原油価格の下落は、この国のために良いニュースだった。しかし、それ以外は悪いことが多い。

強引なルール、近視眼的な政治決断、悪い外交政策のベットはすべてトルコに対して共通。エルドアン氏は、彼の政治的な敵の敗北を確実にするために2014年に選挙の勝利を使用しています。

トルコは多くの問題を抱えている。エジプトのムスリム同胞団・パレスチナのハマス・サウジアラビア・ロシアのプーチン・シリアのアサドとの関係をどうすべきか。

トルコに増加している難民は、急進主義をもたらし国に経済的困難が増す。政治的改革を望むクルド人、イスラム国との関係

 

簡単にまとめてみました。翻訳が間違っている個所や重要な個所を漏らしているなどがございましたらご連絡ください。

いかがでしょうか?2015年は全体的に地政学リスクが増す可能性が高いイアン・ブレマー氏は予測しています。

有事が起きると金が買われる、そのセオリー通りになるかどうか2015年初頭のNY金価格は1200ドル。ここから上昇するか下落するか。10トピックを見ていきましょう。