フォルクスワーゲンの【排ガス検査不正問題】でディーゼルエンジンの触媒用途のプラチナ相場が下落

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独フォルクスワーゲン(VW)(VOWG.DE)の「米国排ガス規制逃れ=不正」問題は大きな影響を世界に与えています。米国以外の欧州・アジアでも排ガス規制調査が行われていますし、他の自動車メーカーはどうだったのかと自動車業界全体の株価が下落。

ディーゼル・エンジンの触媒として使われるプラチナ価格も下落。プラチナは9月22日に3.6%下落。パラジウムは0.6%の下落。排ガス処理の触媒でもディーゼルエンジン中心のプラチナとガソリンエンジン中心のパラジウムの差。

●明暗分かれるプラチナとパラジウム価格:日足チャート(EVOCX)

プラチナとパラジウムの価格

ローソク足がプラチナ、ラインがパラジウム

日本や米国は、ガソリン車が人気も欧州はディーゼル車の人気が高い。今回のフォルクスワーゲンの不正でディーゼルエンジン自体への不信感も起こる可能性が出ています。そうなるとプラチナの世界需要の半分を占める触媒需要が減少し、プラチナ価格がさらに下落する恐れがあります。


フォルクスワーゲンショック「排ガス不正問題」

米環境保護庁(EPA)のニュースによると、フォルクスワーゲンは一部のディーゼル車のエンジンに、検査時だけ、汚染物質の排出量を抑えるソフトウェアを組み込んで規制をクリアしていた。通常走行時は制限がなくなるため、規制値上限の最大40倍に達する排出量だったとのこと。

このソフトウェアは試験状態にあることを感知すると、排気ガス中の有害物質の量をコントロールして基準値に収まるように見せかけるという。実際の走行では窒素酸化物が最大で基準の40倍になるらしい。車種はVW Jetta、Beetle、Golf(以上2009~2015)、Passat(2014~2015)、Audi A3(2009~2015)、計約50万台に及び、EPAはリコールを指示している。また報道によれば、制裁金は最大180億ドルになる可能性があるようだ。スラド:フォルクスワーゲン排ガス不正

このフォルクスワーゲンショックで影響を受ける台数は、世界中で1100万台に上る可能性。VWは、株式時価総額の3分の1が吹き飛び、マルティン・ウィンターコルン(Martin Winterkorn)会長は辞意を表明。同社には、最高180億ドル(約2兆円)の罰金が科される可能性もある。VWは第3四半期に向けた引当金として65億ユーロ(約8700億円)を計上。

この排ガス不正問題は、VWのブランドを失墜させて、罰金・リコールと空前の出費を伴うことになる。2015年9月24日現在、ウィンターコルン会長は、数人の従業員が関与した不正であり、会社および経営陣全体でかかわった訳ではないと発言している。

こういった不正の場合、最初は、トカゲのしっぽ切り的に末端の不正とすることが多いが、後程、経営陣の関与が判明して更なるダメージを受けることが多い。世界中で排ガス・環境規制が叫ばれている中で、悪質な不正を一部署で行ったとは信じがたい。それはそれでガバナンス的にアウトだが。

●NYプラチナ価格

NYプラチナ価格

フォルクスワーゲン排ガス不正問題やディーゼルエンジンの関連サイト

世界的にディーゼルエンジンに大ダメージを与えますので、プラチナ相場の先行き不安が高まります。もし、今回の不正がディーゼルエンジンの普及が少ない米国だけにとどまらず欧州やアジアに飛び火すれば痛いですね。

また、他の自動車メーカーは、本当に基準をクリアしているのでしょうか。その辺りが落ち着くまでプラチナやパラジウム価格は荒れ模様。世界景気悪化になると金価格の相場にも影響が出てきます。