ジョージ・ソロス氏による第三次世界大戦の警告:航行の自由作戦で米中対立

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米国の投資家・富豪のジョージ・ソロス氏は、2015年5月23日に語ったニュース。新たな戦争(第三次世界大戦)の可能性があることを示唆。それは、中国と米国の抗争からスタート。

もし、仮に戦争及び兆候が出てくると金価格は暴騰する可能性あり。ただし、もし、次に戦争が起きるとしたら、米国と中国の衝突だというのは、ほとんどの人が理解しているシナリオ。現在の仮想敵の一つは、世界第二位の経済大国にのしあがった中国。

中国の国土

中国人民解放軍


ジョージ・ソロス氏の第三次世界大戦のシナリオ

米中が、覇権争いにおいて対立しているのは、ご存じの通り。その中で、ジョージ・ソロス氏が話しているのは、中国経済が変化した時。今のような輸出主導型から内需型に経済の主軸を移した時に、第三次世界大戦の可能が出てくるという。

  • 中国政府は政権維持のために外国との戦争を必要とする
  • 中国とロシアの政治・軍事同盟が結ばれた時
  • 米国の軍事同盟諸国、日本と中国の紛争が起きる時

そして、この米中対立による第三次世界大戦を避けるために必要なことは、米国が中国に譲歩して、中国の人民元にIMFの通貨バスケット(SDR)参加を許可し、人民元の国際化を進める。中国は、経済・軍事的に譲歩をしなければならない。実際、IMFの特別引き出し権(SDR)への採用は実施される見通し。これにより、航行の自由作戦及び領海問題はメンツが立ったとして一時棚上げ?の可能性が強い。

航行の自由作戦で、イージス艦「ラッセン」を派遣

2015年10月26日、米国海軍は、南シナ海・南沙(英語名スプラトリー)諸島で、中国側が、「領海」と主張する人工島の12カイリ(約22キロ)以内にイージス駆逐艦を派遣する「航行の自由」作戦を実施。

派遣されたのは、横須賀基地に配備されていたイージス艦の「ラッセン」。アメリカ海軍のミサイル駆逐艦、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦の32番艦(wiki)

島は最大でも約0.5km2しかなく、ほとんどの島は本来、一般人が普通に居住できる環境にはない。しかし広大な排他的経済水域(EEZ)の海洋資源や石油・天然ガスなどの海底資源埋蔵が見込め、軍事的要衝でもあるため、中華人民共和国、中華民国(台湾)、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイが諸島全部または一部の主権(領有)を主張している。

南沙諸島

中国が人工的に作った人工島の領有問題。

米国はこの人工島を領土と認めないとして今回の航行の自由作戦を発動。国連においても人工的に作った構築物は、国土と認めていません。米国としては、一国で中国と対抗するよりも日本やオーストラリア・フィリピンといった国々とタッグを組んで中国に対して圧力をかけていきたい。同時に、中国の軍事的・政治的な強硬策を封じ込めておきたい考えでしょう。ただし、いきなり、これが第三次世界大戦に繋がるとは思えません。日本も米国も戦争をする準備などできていません。

中国は、経済的に不安定になると習近平政権(共産党政権)が危うくなるため、外部に戦争を仕掛ける可能性はあります。しかし、余程、米日が中国を経済的に追い詰めない限り、現在の軍事的な状況で戦争をするメリットはありません。

中国経済の変化:輸出から内需へ

中国経済は、2015年の秋から明らかに変調をきたしている。GDP成長率はもちろんのこと、様々な経済指標が悪化しており、成長の限界に近づいている。

これまでは、国内のインフラ整備を実施することで成長し、安い為替レートと賃金で、世界の工場となり輸出で稼ぐモデルを作り上げた。これは、かつて日本がたどったのと同じ道。

ところが、経済成長で賃金上昇・為替レート上昇。さらに、国内の環境破壊とインフラが完成すると、これまでの成長モデルは効果が薄くなる。供給過剰・不動産バブル・資産バブルは、まさに、日本がバブル崩壊で歩んだ道。

これからの中国は、工場として、製品を作るだけではなく、サービス産業・嗜好品など内需主導に変化していかなければいけない。これが、ジョージ・ソロス曰く内需に変化する時に第三次世界大戦が起きるということ。日本はバブル崩壊しても戦争をする気力・体力はなかった。はたして中国はどう動くのか。そう簡単に戦争の道を選ぶとは思えませんが、政権維持が困難になるなど、地政学リスクが高まる可能性は意識しておいた方がいいと思います。

その時には、中国国内での金投資需要が高まり、金価格の上昇へとつながるはずですから。