BNPパリバは金価格が1400ドルに上昇すると予想:ドナルド・トランプ氏躍進はアウトサイダーの怒りか?

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米国FOMCは4月利上げを見送り。BNPパリバは、金価格が1オンス1400ドルへと上昇するとの予想を2016年4月21日にシンガポールで発表。米国大統領選挙はドナルド・トランプ氏が躍進し、共和党候補になりそうな情勢。

中央銀行の緩和政策に対する懸念が強まっています。いくら中銀が金利を引き下げても株価が上昇するだけで、経済成長に繋がらないジレンマ。緩和すればする程、株式や不動産にだけお金が回り、バブル化していく懸念。

ところが、先進国の政治は、選挙の関係上、社会保障には資金を出せても、インフラ整備等の財政支出はし難い環境。少子高齢化での人口減少前に起きている事象として、人口高齢化による労働人口減少=需要減少に中央銀行は打ちのめされています。

4月の米国FOMCは、以前と大きな変化無し。6月もしくは9月の利上げに向けての地ならし状態。利上げ自体は慎重な方向で6月の利上げ確率すら20%程、9月利上げが有力になり、金相場にはプラス材料。


BNPパリバが金価格が1400ドルを予想:中銀金融政策行き過ぎ!

フランスの大手金融機関、BNPパリバの富裕層向け部門は、シンガポールで会議で金価格の上昇を予想

●NY金価格日足(EVOCX):2016年4月27日:クリックで拡大

NY金価格

1400ドル水準は、2013年の夏までさかのぼるレベル。2014年の3月は1400ドルに届かず。

  • 世界の中銀の金融政策は有効性低下
  • 行き過ぎの可能性に対して投資家の懸念が強まっている
  • 金投資をポートフォリオのヘッジ手段として推奨
  • マイナス金利状況ではヘッジ手段として最適
  • BNPパリバは今後1年間の金価格レンジを1150~1400ドルと予想

BNPの富裕層向け資産運用部門は21日、シンガポールの会議で配布した資料で「世界の中央銀行の政策の有効性低下と行き過ぎの可能性に対する投資家の懸念が総じて強まっている」と指摘。「向こう数四半期は、こうした懸念が引き続き投資環境の重要な要素になると予想している」と述べた。ブルームバーグ

ジョージ・ソロスはじめヘッジファンド運用者たちは中国バブルの崩壊と中銀の緩和政策がバブル化することを強く懸念するメッセージを度々発信しています。BNPパリバもその辺りを懸念していることがうかがえます。

米大統領選挙はインサイダー対アウトサイダーの戦い:ドナルド・トランプ氏躍進の背景

米大統領選挙は、共和党でトランプ氏・民主党でクリントン氏が優勢。おそらくこのままの勢いで決まるでしょう。朝日新聞デジタル大頭領選挙

泡沫候補扱いされていたトランプ氏がここまで勢力を伸ばしたのは、格差社会・グローバル社会・インサイダー有利に対して米国民がノーを突きつけていることが原因でしょう。

グローバル社会によって一部の大企業・CEOは、非常に勢力を伸ばしました。

そして、一般国民は、置き去りにという思いが強く出ているのだと考えます。もはや怒りを我慢できないのでしょう。先日のパナマ文書でも違法ではないものの、大企業・有力者・資産家が多くの資産をタックスヘイブンに隠していることが判明。

違法ではなく、合法的にしていれば問題ないとの話もありますが、そもそも大衆は違法ではないことに怒っているのですからね。江戸時代の打ちこわし・シェークスピアのヴェニスの商人のように、放っておくと富は富を生んで格差が広がります。その格差是正を行うのが政治の役割。タックスヘイブンを利用すること自体は、利用者側からすれば制度があれば利用しない方が損ですし、株主やステークホルダーに叱られてしまいます。先進国の政治が格差是正に機能していないことが大きな問題。

例えば、山形浩生氏が記事にしているサンフランシスコの意識高い連中の主張は、既得権益を守りたいだけのポーズだというカリフォルニアの建築規制については含蓄のある話。

サンフランシスコの意識高い連中は、二酸化炭素の排出規制とかに熱心だ。さて、これをやる簡単な方法がある。都市の容積率を緩和して、もっと高層住宅を建てられるようにして、人口密度を上げることだ。郊外に戸建て住宅を建てるよりは、都心部に高密に住めば、住宅自体の排出も、人々が移動のために使う車の排出も大幅に減る。ところが、サンフランシスコではまさに温暖化対策だ排出削減だとわめきたてる連中が、同時に建築規制とか容積上げるなとか高層ビル反対とか主張する。

でも、それでどうなるか?それでカリフォルニアに住めなくなった人々は、テキサスとかフロリダとかのすさまじい郊外住宅開発が行われているところにでかけて、家を買い、自動車通勤する。排出は十倍なんてもんじゃすまないだろう。結局彼らの建設反対は、全体としては排出の大幅な増大に貢献しているのだ。山形浩生;経済のトリセツ

オーガニック無農薬野菜の真実・環境規制・幼稚園問題・正社員と派遣社員・正社員同士の格差、生じている問題のほとんどを今の政治・経済では解決できないとうことがトランプ躍進。ヒラリークリントンがいくら改革を叫んでも、あなたが米政府の中枢にいた間に解決できなかったではないかという人々の意見がアウトサイダーであるトランプに投票させているのでしょう。

現在、共和党の新主力派であるティーパーティーが、ふたつに分派しました。そのひとつの勢力で、コーク兄弟と袂を分かち合った一群が担ぎ出したのが、ドナルド・トランプなのです。それゆえ、元々ティーパーティーの基盤だったAFPから、トランプの選挙対策チームが形成されることになりました。トランプの背景:高城剛

トランプ氏の背景として存在するティーパーティやコーク一族。髙城剛氏の記事によると、ティーパーティーの中でもアウトサイダーがトランプを担いでいる様子。

ドナルド・トランプ氏は当選すれば、FRBを改革して、ジャネット・イエレン議長も再任させない方向の考えを打ち出しています。もし、そうなると、米国の金融政策は大きく乱れることでしょう。株価下落により金相場に資金が流れる可能性があります。金融機関に対しては過剰な報酬も問題化しており、製造業・サービス業重視・米国重視の戦略を取れば、短期的な地政学リスクは増加。

これらは、金価格の上昇要因であり、BNPパリバが金投資を重要なヘッジ手段と見なしているのも、世界情勢の不安定化が金価格上昇原因の一つだと思います。

ちょっと今回は世界に渦巻くインサイダーとアウトサイダーの葛藤をトランプ氏に託して書いてみました。