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レイ・ダリオ氏が説く「低金利の時代は終り、高金利の時代が始まるのか?」

トランプ氏の勝利で流れが大きく変わった世界経済の流れ。懸念されていたトランプリスクは影をひそめ、経済政策が大きく変化するのではという期待感が高まっています。

その分、NY金価格は下落トレンドを維持しており、終値は1216.5ドルになりました。

ヘッジファンドのブリッジウォーターの創業者「レイ・ダリオ」氏は、停滞の時期は終りを迎え、低金利⇒高金利へと時代は変わると提言。すでに、米国の10年債金利は、2.35%に上昇し、ドイツの10年債もマイナス圏を脱しています。

レイ・ダリオ氏の説通り、低金利時代から高金利時代へと世界経済の流れは変化するのか

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●各金融市場の動き:GMOクリック証券の日足チャート

各市場の動き

トランプ氏の減税・財政出動を好感してNY株が大幅高。ちょっと浮かれ過ぎではと思うレベル。短期的には反落に注意。

各市場の価格

NY金価格は下落。東京金は、米ドル/円が110円台後半にまで上昇したために上昇。

米国の長期金利上昇にあわせて、日本の長期金利も上昇傾向にあり、日銀が指値オペで金利を抑えにかかっています。これは、今後に向けて大事なポイントになりそうです。

黒田総裁は日銀が17日実施した2年債・5年債を対象とした指し値オペについて「米長期金利が大幅に上昇する下で日本の長期金利も上昇傾向にあり、特に中期ゾーンが急ピッチで上昇していたために実施した」と説明。その結果「オペが抑制的、けん的に効き、2年、5年金利は落ち着いた」と評価し、「今後も2%の物価目標達成のために最も適切なイールドカーブを形成していく」と強調した。ロイター

レイ・ダリオ氏の意見:低金利&グローバルから高金利の時代へ

サマーズ氏はじめ、需要停滞・デフレ退治は困難。財政緊縮論が蔓延する中で、力を出せない財政政策がこれまでの経済・政治の流れでした。

トランプ氏は、官僚主義・規制主義を打破し、積極的な財政政策・規制緩和により、ビジネスフレンドリーな方向に流れを変える可能性が高い。しかも、これは、トランプ氏だけがそう考えているのではなく、英国の国民投票・米国大統領選挙と民主的に選ばれた結果。

選挙制度の問題や反対する考えは多々あれど、行き過ぎたグローバルや規制に反対する声が大きくなったということであり、グローバルの後退や規制緩和・積極財政の流れは変わらないと考えます。

グローバル・マクロ・リサーチ・インスティテュートで紹介されている「レイ・ダリオ」氏の考えは以下の通り。

  • グローバル化、自由貿易、グローバルな繋がりの加速
  • 比較的害のない財政政策
  • 遅い国内の経済成長、低いインフレ、下落する金利

これが、以下の特徴によって象徴される新たな時代に取って代わられると言うのである。

  • グローバル化、自由貿易、グローバルな繋がりの後退
  • 極めて景気刺激的な財政政策
  • 加速するアメリカ経済、高いインフレ、上昇する金利

そしてその影響のなかでもっとも大きいものは何か? 金利の上昇である。

グローバルマクロ・リサーチ・インスティテュート

この中で、苦しくなるのは、第一に新興国。米国から新興国に流れた仕事の一部は、米国に戻るでしょう。さらに金利上昇は、新興国から米国にお金が戻ることになり、ドル高へと向かうことになる可能性が高い。

その後に来るであろう混乱や混沌・副作用をどうさばくかこそがトランプ政権の成否を決めることになる。とりあえず第一段階としては、金相場にとってマイナス要素が大きい。

低金利・ドル安で出来る積極財政は、高金利・ドル高の元では行いにくい。できれば、低金利のうちに積極財政を行いたいところでしょう。

  • 新興国株や通貨の下落
  • 米国株の上昇
  • 米国をはじめとした先進国の金利上昇
  • 金価格の下落

が、2017年の金融市場に起きやすい状況。

アニマルスピリットの目覚め

タイトルともなっている「アニマルスピリット」とは、もともとイギリスの経済学者ジョン・メイナード・ケインズが述べた言葉として有名である。「血気」や「野心」などと訳され、人は経済活動を行うにあたって常に合理的な行動をするのではなく、血気や野心からしばしば予測不能で不合理な行動をすることを指す。そして、それが企業家によるイノベーションの源泉であり、経済の発展に重要な役割を果たすとされている。アニマルスピリット

イノベーションの元になるアニマルスピリットという言葉を思い起こせば、品行方正・規律正しい人間とは相いれないことが分かるはず。トランプ反対でもアニマルスピリットや経済成長は欲しいというのは虫の良すぎる考えではないでしょうか。

強く優しく気遣いができてリーダーシップのある完璧な人間を求めても、現実的ではありません。

NYと東京の金価格:EVOCX

●東京金価格の日足チャート:2016年11月18日

東京金価格

●NY金価格の日足チャート:2016年11月18日

NY金価格

このまま、米金利高・ドル高が続けば、NY金価格は下落トレンドが続きます。東京金は、ドル高円安の分だけ、相殺されるため、大きな下落は見せず、横這いになる可能性がある。

米FRBの12月利上げ確率も高まっており、しばらくは、金投資にとって、ネガティブな風が吹くでしょう。

今週の注目スケジュール

11月21日(月):貿易収支、銅電線出荷統計、コンビニエンスストア売上高など
11月22日(火):百貨店売上高、米中古住宅販売件数、ユーロ圏消費者信頼感指数など
11月23日(水):ユーロ圏総合PMI、米耐久財受注、FOMC議事録など
11月24日(木):独IFO景況感指数、米感謝祭など
11月25日(金):消費者物価指数、英GDP改定値、ブラックフライデーなど
11月27日(日):中工業利益など

フィスコ

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