金相場の強気がはじまった。景気悪化すればFRBのバランスシートは再び拡大に向かう?

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量的緩和が終り、利上げに向かうFRB。その中でも上昇を見せる金相場。FRBの出口戦略は、インフレ・金相場の強気に繋がるとの根強い意見があります。

量的緩和を始める時は、金融市場にプラスの影響を与え株価は上昇しますが、終わる時は、金融市場が不安定になり、問題が出てきます。バーナンキ前FRB議長がテーパリングを示唆しただけで、世界的に株価や為替が不安定になりました。

現在のイエレン議長は、上手く出口戦略を導いていますが、狭き道であることは確かです。量的緩和バブルが弾けるリスクもあり。

FRBの進める量的緩和からの出口戦略

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量的緩和は、景気を支えることとデフレの回避を目指し金融市場を安定化させました。ということは、その安全弁が外れれば、景気や金融市場が不安定になるということでもあります。

綱渡りを強いられるFRBイエレン議長

景気が良くなっていくと、インフレ率が上昇して、金利引き上げを求められる。そして、金利上昇は、景気と雇用に悪影響を与えます。

FRBは、景気と雇用を維持し、インフレ率を適正レベル(2%)に保ったまま、金利引き上げを行うという難しいミッションを実行しなければいけません。

拡大したFRBのバランスシートを縮小(債券売却)すると、民間の金融機関も長期債を売却して、長期金利上昇するリスクがあります。

そのため、FRBは、債券の償還を待つ選択をする可能性が高い。ということは、バランスシートの縮小はゆっくりとしか進みません。

拡大したバランスシート

●Fedのバランスシート

  • 2007年12月末の総資産:約8,938億ドル
  • 2015年12月末の総資産:約4兆4,866億ドル

量的緩和で中央銀行のバランスシートは拡大。

利上げはもちろんのこと、このバランスシートを縮小する話題は、為替・株・金相場に大きな影響を与える要因。

FEDのバランスシート

このように、大きく拡大したバランスシートを正常化させるメドは、2020年頃とイエレン議長は2014年9月の記者会見で発言。最近は、時間はかかるが、縮小について協議していくと発言しており、この問題への慎重さを見せています。

問題は、世界経済がそこまで耐えられるかどうか。FRBが金融正常化にを終える前に、世界経済が悪化した場合です。FRB議長は、気の毒な位に、つらい立場なのかもしれません。

早期の経済悪化は量的緩和の再開シナリオ

正常化を果たす前に世界経済が悪化した場合、量的緩和を再開しなければいけないリスクが出てきます。

2020年までかかるとして、後3年。この間に、量的緩和を再開すれば、どうなるかは未知の世界。

すでに、何度も繰り返している量的緩和の効果が薄くなっていることは、ECB及び日銀が証明済み。更に、強力な施策を出すことが金融市場からは求められます。

以前よりも大きな量的緩和は、中央銀行のバランスシートを拡大させて、財政ファイナンスと化すことが予想されています。そうなると、中央銀行及び通貨への信認を失いかねません。この時の政治・経済状態がどうなるかは予想すら難しい。

これが、量的緩和再開による金価格の上昇シナリオです。

ピーター・シフ氏の金相場強気シナリオ

ユーロ・パシフィック・キャピタル社のピーター・シフ氏は、金の強気相場がすでに始まっていると考えています。

シフは、アメリカ経済に対する弱気の見解と、2008年の経済危機を予言したことで広く知られている。そして彼の著書「Crash Proof: How to Profit From the Coming Economic Collapse」(崩壊の証明―来たるべき経済崩壊の時にどうやって利益を得るのか―)によって、一躍メディアでの知名度を上げた。ピーター・シフ

これから、インフレが大幅に進み、金投資をする人が増える。

イエレン議長は、バランスシートを小さくしたいと言う。議長は背が高くなりたいとも思っているはず。どちらも実現しない

歴代FRB議長のなかで、背の低いイエレン議長。

FRBの議長

Photo credit: Federalreserve via VisualHunt

ピーター・シフ氏は、FRBがバランスシートを拡大させて、量的緩和・財政政策拡大・財政赤字拡大がインフレを呼ぶと考えています。さらに、国境調整税によってドル高ではなくドル安が進むと予想。この辺りも金価格の上昇要因。