先週まで、欧米の政治リスクで買い上げられていた金相場。2月28日のトランプ大統領演説では、やや安心感が広がり、NYダウは2万1,000ドルを突破。リスクオンの動き。
さらに、3月3日、イエレン議長とフィッシャー副議長が揃って、【3月利上げ】に前向きな姿勢を見せました。利上げ確率の高まりで、金利を生まない金は下落しています。3月10日の米雇用統計で余程の悪い数字が出ない限り、利上げを行うでしょう。
●NY金の日足チャート:EVOCX 2017年3月5日
●各金融市場の日足チャート:GMOクリック証券のCFD
2017年2月末から3月初めの重要なニュース
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2017年の大きなリスク要因であるフランス大統領選挙では、世論調査で中道系のマクロン候補がルペン候補を上回った。
- マクロン氏:27%
- ルペン氏:25.5%
- フィヨン氏:19%
世論調査会社:オドクサ
●反EU・ユーロを掲げるルペン候補の当選が金融市場には、最もリスキーなシナリオである、安心感が広がりました。ユーロ相場も反発。15日のオランダ選挙でひっくり返らないか心配なところ。
●中国の全人代では、2017年の経済成長率の目標を6.5%前後に設定することを発表。2016年は、政府目標6.5~7%、実際は6.7%だったことから、更に下がることになります。
●北朝鮮に対する米国の空爆などの噂も出ており、こちらは、金価格の上昇要因の一つ。北朝鮮のリスクシナリオ
●ブルームバーグによると、ビットコインが上昇を続け、3月2日に金価格を上回った。米証券取引委員会(SEC)がビットコインに関する上場投資信託(ETF)に関する提案に関して、11日までに結論を出す予定。
●東京金の日足チャート:EVOCX
為替相場の円安に動いたこともあって、何とか上昇トレンドを維持。一目均衡表の雲の形からは、まだ上昇トレンドを維持する可能性がある。
米利上げは金価格にマイナスなこと、欧米・東アジアの政治情勢も注目しておきたい。
■来週の注目スケジュール
3月 6日(月):豪小売売上高、米製造業受注、全人代など
3月 7日(火):ユーロ圏GDP確定値、米貿易収支、米消費者信用残高など
3月 8日(水):GDP改定値、景気動向指数、米ADP全米雇用報告など
3月 9日(木):都心オフィス空室率、中消費者物価指数、米消費者信頼感など
3月10日(金):独貿易収支、米非農業部門雇用者数などフィスコ
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