2017年の金価格は6月頃に上昇:亀井幸一郎氏

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2017年の金相場予想をエコノミストの資源総予測2017で、亀井幸一郎氏が書いています。

当サイトでも何度か書いている政治リスクによって、金相場は高値を維持しています。亀井氏は、政治的な不確実性を重視。

政治的な不確実性による想定外のシナリオ

米国および欧州の政治リスクが想定外の動きになっています。

アメリカの政治リスク

米国発の不確実性

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トランプ氏の勝利後は、保護主義の動きや景気浮揚への期待から、株式上昇・金相場下落の動き。しかし、政権がスタートすると大統領令の乱発から政治的混乱を読んでいます。

イスラム圏の特定7か国からの一時入国禁止令が転機。

トランプ米大統領は27日、イラン、イラク、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメンからの米国への入国を最低90日禁止する大統領令に署名。全米各地の空港では混乱が広がった。ロイター

  • 米国入国禁止の新大統領令は、3月6日に署名が行われた。主な変更点は下記の通り
  • イスラム国と戦っているイラクを除外
  • 宗教上の選別なし:最初の命令では、宗教上の少数派や迫害を訴える難民に優先権あり
  • シリア難民の無期限受け入れ停止は撤廃した
  • ビザとグリーンカード保有者は影響なし

これによって、金相場に新たな資金が流れ込み。NY金先物の建玉は2月になって増加。金ETFのSPDRゴールドシェアの金保有量も1月末を大底に増加。

リスクオンの環境で起きている金相場への資金流入は、将来のリスクオフ環境を見越してのものと亀井氏は予想しています。

欧州:ユーロ売りへの備え

相次ぐ欧州の選挙そして、ブレグジットの英国と政治リスクが顕在化している。

反EUを掲げるポピュリスト政党が優位に進めば、リスクは高まるため、金相場への影響は大。

ポピュリスト政党による政権獲得まで実現しなくても反EU勢力が拡大すれば、英国のスコットランド独立・スペインカタルーニャの独立・ドイツの議会選挙に影響があるでしょう。

もし、政権交代が起きれば、単一通貨ユーロそして欧州の共同体が崩壊への歩みを始めるだろう。

選挙情勢次第では、ユーロや欧州株が売られるため、備えとして金への資金シフトが始まっている。

金需要国のインド

4~5月は、インドの婚礼期にあたり、金の需要が増える可能性がある。2016年秋に起きた高額紙幣の廃止問題などで、結婚式の延期を行ったカップルが多いため、反動需要も増えそう。

●NY金の週足チャート:2017年3月7日 EVOCX

NY金の週足チャート

これらの要因から、亀井氏は、欧州政治リスク・インドの金需要が強い6月に金価格が高値を付けるのではと予想。1トロイオンス1300ドル前半までの上昇見通し。

さらに、FRBが6月利上げを見送ると2016年7月の高値=1377ドルを上回ると予想。

亀井氏の予想時からの変化として、FRBの利上げタイミングが早まっており、すでに3月利上げの確率が高まっています。利上げは金相場にマイナスなので、一時的に下落するかもしれません。

欧米の政治リスクと上昇し続ける株式相場。この狭間にあって、リスクを先取りしている金価格というのが今のシナリオ。

付け加えておくと経済的なリスクとして、米国の利上げに伴う世界経済及び米国株式市場の変調も存在しています。