プラチナスポットは、東京ゴールドスポットと同様に【決済期限の無い】限月取引。為替のFXと同じ仕組みを採用して、取引しやすさを高めた商品。
金や銀・プラチナを取引する商品先物は、売買のしやすさ・値動きなどから、一部の投資家には人気の資産運用手段。しかし、限月制度があるため、取引には期限があります。
長期的な見通しや保有資産のヘッジのために長期間保有し続けることはできずに、期限前に決済するか現物の受け渡しをする必要がありました。決済した後に、また買い直すのは面倒ですよね。
そのため、東京商品取引所(TOCOM)は、より取引しやすい商品を開発しました。
プラチナスポット(白金限月取引)とは
これは、決済期限のないプラチナ(白金)の証拠金取引。売り買いのどちらからでも取引を始められて、ポジションは翌営業日に持越し(ロールオーバー)されるために、決済期限はありません。
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2017年の3月21日からスタートの新商品で、純度99.95%以上のプラチナを対象に、価格変動での利益を狙います。もちろん、反対に動くと損失となります。FX・CFDと同じように取引できる金融商品。
取引は、商品先物取引会社で行います。オンライントレードで売買・注文出来ますので、損益計算や操作はカンタンです。
プラチナスポットの取引要綱
- 取引単位:100g
- 呼値:1g当たり1円刻み
- スワップポイント:設定しない
- 立会時間(板合わせ含み);日中8:45~3:15、夜間4:30~5:30
- 証拠金:SPAN証拠金
- サーキットブレーカー:上下800円
- 建玉制限:無し
- 受け渡し:1枚500g(倉荷証券)
- EFP取引:現物売りの先物買いが可能
- 商品間SCO(サヤ取り):ゴールドとスポットの組み合わせを可能に。
- スマートCXの価格変動率:損失限定のためのストップロス幅は5%
商品先物取引で、通常の白金を取引する場合の最低取引単位は1枚あたり500g。このプラチナスポットは1枚あたり100g単位。1/5の証拠金で取引できます。
●2017年3月1日の白金標準取引証拠金は66,000円、プラチナスポットは13,200円。
プラチナスポットの魅力
プラチナは、貴金属の中でも生産量も少なく、金以上に貴重です。硬く清楚な輝きを持つことから結婚指輪に使われるので、触れる機会も多いことでしょう。
金価格と連動して動きやすく、金以上の価格で取引されていることが多いため、さやとり・アービトラージ取引も頻繁に行われています。
★サヤ取り・アービトラージ:金価格とプラチナ価格を比べて、割安な方を買い・割高な方を売る取引。その後に価格差が縮小すれば決済して利益を確保。
●金価格と白金価格の比較月足チャート」:EVOCX
過去の月足チャートを見ると、金価格は白金より安い期間が長い。ところが、今は、白金の方が金より安い状態が続いています。金価格は政治経済リスクの高まりで高値を維持していますが、プラチナは欧州・中国の景気低迷などにより安値レベルで売買されている状況。
ちなみに、プラチナは、ロシア・南アフリカの二か国で世界の生産量8割を占めるという偏りの大きな貴金属。その分、価格変動がダイナミックで、変動率の高い金融商品を好む方に人気。
●東京白金価格の月足チャート:EVOCX
現在(2017年3月14日)の東京プラチナ価格は、3000円から4000円の間で動いています。
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