欧州政治とテロ不安が再浮上&米国雇用統計悪化等で米金利低下:2017年6月5日週の金相場見通し

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NY金の5月は上昇相場。英総選挙の世論調査で与党のリードが小さくなり政局不安が浮上。ギリシャ支援やイタリア総選挙前倒しと欧州の不安が台頭。5月の金相場は、下落からはじまったものの10日過ぎに底値をつけてから上昇トレンドへと変化。

金価格に影響の大きい6月FOMCでの利上げ確率は高いものの、米ドルの弱さ・長期金利の下げ・金価格の上昇など不透明な動きが目立ちます。その中で、日米ともに株価は大きく上昇しており、専門家からのバブル懸念も頻繁に登場。

そして・・・週末金曜日の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が+13.8万人増と市場予想の18.5万人を大きく下回る結果。6月利上げを行ったとしても、その後の利上げ見通しは難しくなりました。

また、土曜日は、英国のロンドンブリッジでテロが発生し、多くの死傷者が出るなどラマダン期間のテロについて警戒が必要です。

●金融市場の動き日足チャート:GMOクリック証券のCFD 2017年6月4日

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日経平均株価は2万円を突破。NYダウは史上最高値を更新。10年米債は、2.16%まで低下するなど株にマネーが流れる週でした。

米経済の落ち込みは一時的なのかそれとも?

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●米雇用統計が悪化

ADPの全米雇用報告は、前月比25.3万人増加と市場予想(18.5万人)を大きく上回る好調ぶり。それに対して雇用統計は三カ月連続の20万人割れとなり、3~5月の平均は12.1万人増と2016年の平均値18.7万人増加から大きく落ち込みました。

インフレ・賃金の伸び悩みがある中、FRBが6月のFOMCでどのような決断を下すか注目が集まります。米6月FOMCでの利上げ見送りすらありえます。

経済の落ち込みはFRBがこれまで主張していたように一時的なものなのかそれとも不景気への変化なのでしょうか。IMFのオプストフェルド主席エコノミストは、米国のGDPが1~3月期に鈍化したのは一時的で深刻な低迷ではないと話していますが・・・。同時に中国経済は減速局面にあるとの見解。

なお、FRBも注目している米5月新車販売台数も前年同月比4.7%マイナスの142万6216台と5カ月連続の前年割れ。こちらの数字も悪く米経済の悪化は本物かどうか、これからの経済指標に注目です。

欧州の状況

欧州は、フランス大統領選挙が終わり、落ち着きを見せていたのも束の間。またもやあちこちで煙が上がる状況。欧州はずっとこんな状況が続きそう。

英国の総選挙は、保守党が楽勝と見られていた流れが変化しており、タイムズの世論調査では、保守党の42%に対して労働党39%と情勢は拮抗しつつあります。メイ政権の高齢者福祉改革が年金受給者らの怒りを買いマニフェスト撤回に動くなど社会保障の削減に対しては、どこの国も上手くいきません。

また、6月3日の午後10時(日本時間4日午前6時すぎ)に、ロンドン橋でバンが歩道を暴走し歩行者をはねた上で、食品市場で人が刺される事件が発生。6人が死亡しています。警察は、3人組の容疑者を捜査中。

イタリアは、9月下旬に総選挙を前倒しで行うのではないかとの見方。

一方で、ECBのドラギ総裁は、成長見通しの下振れリスクは低下と発言、政治情勢の混迷に対して経済は順調。もっとも好調なドイツに対して、南諸国との格差は以前としてあるため、全体は好調でも部分的には問題が大きい。欧州の量的緩和による資産買入れは年内一杯で終了予定。緩和終了を求めるドイツと他国との溝をドラギ総裁率いるECBはどう調整するのでしょうか。

●NY金価格の日足チャート:2017年6月4日 EVOCX

NY金価格は三角形

NY金価格の5月終値は、1275.4ドル。1200ドル~1300ドルのレンジは、徐々に三角形を描いて収束へと動いています。いずれ、どちらかに大きく動くシーンを想定はしておきましょう。それまでは三角形のトレンドを意識。

●東京金価格の日足チャート

東京金価格は4500円強

東京金価格の先物5月終値は、4487円。4500円強を上値にした動き。為替相場がドル安円高に動いていることもあって、NY金相場が高くても日本国内の金価格は為替で相殺されやすい。