米FRBの利上げ観測後退により上昇続く金相場:2017年7月31日週の見通し

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NY金は1250ドル台を突破し上昇トレンドを継続。FRBの利上げ予想が後退したことが最大要因。

中でもインフレの見通しが下方修正されたことが背景。ただ、原油価格が協調減産の追加策の決定で50ドルに近づいていること、イエレン議長再任の可能性が弱くなっていることからFRBの出口戦略を軌道に乗せておきたいとの思惑があることを忘れてはいけません。

各金融市場の日足チャート:GMOクリック証券のCFD 2017年7月30日

金融市場の動き

金・銀・プラチナ相場は上昇。日本株は横ばい。米株価は上昇。米株と金相場が揃って上昇する状況が続いています。金投資の専門家、池水氏の語る金・株・債券のトリプル高はどこまで続くもお読みください。

上昇し続ける米株式市場に対する不安と期待

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7月28日の米第2・四半期GDP速報値は、年率換算で前期比2.6%増。市場予想と一致。

トムソン・ロイターによるとS&P企業の利益は、第2・四半期に10.8%増加。株価収益率は約18倍と長期平均の15倍を上回る。

キー・プライベート・バンクのチーフ投資ストラテジスト、ブルース・マケイン氏は、決算も経済指標も底堅いとしつつも、「あまりも長く株高が続くと、良い指標にも悪い点を探り出そうとする傾向が出てくる。現在の市場には、こうした雰囲気が感じられる」と話す。

向こう1年の利益見通しに基づくS&P500構成企業の株価収益率(PER)は約18倍と、長期平均の15倍を上回っている。そのため投資家は、現在の比較的割高なバリュエーションを正当化する根拠として企業業績に注目している。ロイター

一貫して上昇している米株式に対しては不安と期待の両方がないまぜ。

私もFRBをはじめ世界の中央銀行が金融引締めを行った場合、今の株価は維持できないのではと思っています。しかし、あまりにも増え続けているデリバティブ・資産の証券化・仮想通貨や各種ポイントサービスなどで余ったお金が米株式市場に流れていることは否めません。インターネットの発達で勝者総取りルールが広まった結果、米国の多国籍企業の業績が良くなるということもまだ続きそうです。

さらに、金利が急激に上昇するような状況は見当たらず、FRBも金利上昇・株価下落を警戒し、危険な兆しがあれば、即座に引締めから緩和に転換するでしょう。

結果的にのらりくらりと株価は安定維持されるのではないでしょうか。AIやIOT・電気自動車などと米国に新たな産業が生まれており、ここが行き過ぎるまではこのままだと思います。

7月28日のFOMCでは、インフレ見通しについて、目標の2%を下回っているに修正。インフレに対する弱気が出ており、利上げ時期が遅れるとの見通しが台頭。ドル安円高、金価格上昇に動きました。

イエレン議長が再任されるか別の人物になるかはまだ不透明。トランプ大統領は、発表は早くても年末になるとコメント。

トランプ政権&ロシアゲート疑惑問題の進展

  • クシュナー上級顧問&トランプジュニアの議会証言は、ロシアとの不適切な関係はないと主張。
  • オバマケア廃止法案は、45対55の反対多数で否決(上院)
  • 米国で対ロシア制裁強化法案が可決
  • 中国企業への追加制裁を検討

●NY金価格の日足チャート

NY金価格の上昇トレンド

FRBの利上げ後退やトランプ政権に対する不安で上昇。

米GDPの好調や原油価格の上昇などがあり、今週は高値警戒感が強まる可能性あり。

OPEC&非加盟の産油国が7/24にロシアでの会議で協調減産の追加策を決定し、原油価格は7/25に上昇を開始。

OPEC加盟・非加盟国は2017年1月から2018年3月末まで産油量を合計で日量180万バレル削減することで合意。ただナイジェリアとリビアは内戦などの事情を抱えていたことから、減産合意の適用を免除されている。原油の減産で合意

一方、北朝鮮のミサイル発射(ICBM)や日本の政局といった不安材料もあり。

●東京金の日足チャート

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東京金価格も上昇。ただ、中期的なレジスタンスラインとして機能している4550円近辺に近づいていることに注意したい。

北朝鮮問題は地政学リスクとして常に浮上しやすい要因。

■来週の注目スケジュール
7月31日(月):鉱工業生産指数、中製造業PMI、米シカゴ購買部協会景気指数など
8月 1日(火):新車販売台数、中財新製造業PMI、ユーロ圏GDP、アップル決算など
8月 2日(水):消費者態度指数、米ADP全米雇用報告、ユーロ圏生産者物価指数など
8月 3日(木):中財新総合PMI、米ISM非製造業景況指数、米製造業受注など
8月 4日(金):トヨタ決算、独製造業受注、米非農業部門雇用者数など

フィスコ

今週の金相場は、雇用統計をはじめとした米国の経済指標の結果にも左右されそう。