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北朝鮮情勢の緊迫によりNY金価格は1300ドルを突破する高値を付ける

8月終りのNY金価格は、大幅に上昇。北朝鮮が日本上空を通過するミサイルを発射するなど情勢が厳しくなったことから、安全資産としての金投資が増加。9月1日の東京金先物は、前日比44円の大幅高となりました。

9月9日は、北朝鮮の建国記念日で69周年を迎えますし、金政権の安泰と国内向け威信確保のために、綱渡りの状態が続くでしょう。

◆金・銀・白金が上昇。 2017年9月3日 GMOクリック証券のCFD

金価格が1300ドルを突破

有事の金買いによりNY金価格は1300ドルを突破。日本の長期金利(10年債)は、マイナス0.02%まで低下するなどリスク回避の動きが出ました。

北朝鮮情勢の緊迫で金投資増加

8/29に開いた国連安全保障理事会も、北朝鮮にミサイル開発計画を中止するように、議長声明を出しています。安全保障理事会は、ロシア・中国を含む15か国が全会一致で採択しており、中国とロシアも表面上は、北朝鮮の核・ミサイル計画に反対。なお、中国・ロシアは、北朝鮮への軍事的な制裁や行動・力づくので金政権打倒には反対しています。

トランプ大統領は、オバマ政権の平和外交が北朝鮮を増長させたという考えを持っており、今回も「対話は答えではない」とツイッターで呟き、あらゆる選択肢があるとホワイトハウスからの声明も出しています。

また、金正恩政権は、今回のミサイル「火星2号」が、韓国併合条約の発効した1910年8月29日から107年目にあたるとしており、軍事的な目的よりも国威的な側面があることを明らかにしています。一連の流れ自体は、米国に対する警告&攻撃能力を持つことであり、引き続き、米国の行動&言動次第で行動を決めると宣言。

9月3日には、ICBMに装着できる核弾頭の性能を向上させることに成功、電子機器を破壊する電磁パルス(EMP)弾頭の開発にも言及。米韓合同軍事演習では、韓国側が米国の戦略爆撃機【B1B】の派遣を当初断っており、北の圧迫に対する韓国側の反応も気になるところ。

SPDRゴールドシェア(金ETF)の金保有残高も増加傾向へと変化し、800トンを上回りました。

◆NY金 EVOCX

1300ドルを突破:NY金

◆東京金価格

東京金も大きく上昇

8月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が+15.6万人と前月の18.9万人を大きく下回る水準で、FRBの利上げに対して弱気(ハト派論)が浮上。8月30日の米GDP改定値は、(2017年4-6月期)前期比年率3.0%増と非常に好調。さて、FRBはどう判断するでしょうか。

米国は、9月に債務上限引き上げ・税制改革の議論が待っており、9月のFOMCと合わせて注目したいところ。

そこに不確定要素として、ハリケーン「ハービー」の被害が甚大で。2005年のカトリーナ規模との話が出ています。経済的損失は大きいとともに、買い替え・インフラ需要が出てくること、政府機関閉鎖をしている場合ではないとの機運が盛り上がる可能性などを指摘しておきます。

今週は、ECB政策金利・米議会の9/5からのスタート、引き続き北朝鮮リスクに注目です。来週に大きく上昇した金相場は一時的な利食い売りに注意しましょう。9/9の北朝鮮建国記念日に何も起きなければ、金売りが出る可能性があります。

■来週の注目スケジュール
9月 4日(月):マネタリーベース、ユーロ圏生産者物価指数、米レーバーデーなど
9月 5日(火):中財新総合PMI、ユーロ圏総合PMI改定値、米製造業受注など
9月 6日(水):車名別新車販売、独製造業受注、米地区連銀経済報告など
9月 7日(木):景気動向指数、米新規失業保険申請件数、ECB政策金利など
9月 8日(金):4-6月GDP改定値、独貿易収支、英鉱工業生産指数、米卸売在庫など
9月 9日(土):中消費者物価指数、中生産者物価指数、北朝鮮の建国記念日など
9月10日(日):中元建て新規貸出額、中資金調達総額など

フィスコ

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