2017年の夏から秋にかけて金価格が上昇している理由は、北朝鮮による核ミサイル問題ではないという意見が出ています。それもゴールドマン・サックスそしてピーター・シフという金融の大物。
北朝鮮の目的とゴールドマン・サックスのジェフ・カリー
ゴールドマン・サックスのジェフ・カリー氏は、北朝鮮リスクよりも米国ワシントンでの混乱と米ドル安が金価格上昇の理由だといいます。
「北朝鮮には、報復につながり得るような攻撃を仕掛ける理由はまったくない。しかし同様に、安全の保証と考えている核軍備をあきらめるとも考えにくい。」
ジェフ・カリー氏は、北朝鮮の目的は安定的な均衡にあると考えており、米国攻撃までを望んでいるわけではないといいます。ここは、私も同じ意見で、核抑止力を持たないと、いずれは潰されるという考えの元に必死の生き残りを図っていると彼らの立場を想像。
◆ゴールドとユーロドル、米ドル/円の週足チャート:米ドルの下げが目立ちます。
また、ピーター・シフ氏によると金価格の上昇は安全資産だからではないと言います。北朝鮮危機にも関わらず、地政学的なリスクを無視して株価は上昇していると・・・上昇しているのは金だけだと。
◆NY金とNYダウの動き:週足チャート
上昇続くNYダウとNY金価格。
その理由は米ドルそしてインフレに対する不安だと言います。
世界各国の極端な金融緩和の結果として、世界でそのリスクが顕在化し、投資家に意識されるようになるのだという。
「世界中の不換通貨は価値を失いつつある。だから、人々はそれを手放したくて、ある人は株を買い、ある人は金を買っているんだ。」
ビットコインを含む仮想通貨の価値が上昇しているのは、米ドルをはじめとする通貨の信頼が薄れているからのように感じますしね。
いずれ、量的緩和バブルの崩壊や真の地政学リスクが起きれば、ピーター・シフ氏の言うように、株売り金買いの流れが起きるのでしょうか?
もし、米ドルや通貨への不安が金相場上昇の本当の理由であれば、経済的な深刻さは相当レベルに来ていると思います。
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