材料は、FRBの利上げ及び北朝鮮を巡る地政学リスクの金相場:2017年10月16日週の見通し

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NY金相場は、米国の利上げ確率上昇にあわせて下落した後、様々なリスク要因の高まりで上昇。10月6日を境に下落から上昇へと切り返しました。

引き続き、米FRBの利上げ及び2018年以降の金利上昇スピードと地政学リスクの綱引き状態が続きます。

◆金価格含む金融市場の日足チャート:GMOクリック証券の日足チャート

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2017年10月15日

高まる地政学リスク:スペイン・北朝鮮・イラン

●スペインのカタルーニャ州独立問題は、プチデモン首相(カタルーニャ州政府)が、10月10日の州議会演説で、独立宣言を数週間延期すると宣言。中央政府との話し合いに臨む構え。決定的な対立は、避けました。

●北朝鮮は、米軍の爆撃機が、朝鮮半島を飛行して牽制。北朝鮮側も核武装を譲る姿勢は見せていず対立姿勢のまま。

●トランプ大統領は、欧米など6各国で合意したイラン核合意を批判。合意を破棄することも辞さないと話しており、イランとの対立が激しくなる可能性。

●米国は、ユネスコがパレスチナの加盟承認・ヘブロン旧市街の世界遺産登録など反イスラエルの姿勢を続けていることを批判して脱退を発表。

●レックス・ティラーソン米国務長官が辞任とのニュースをNBCが放送。ティラーソン国務長官は、10月4日に緊急記者会見で辞任説を否定。彼が辞任すると北朝鮮を巡る中国やロシアとの交渉が頓挫するリスク、トランプ政権の運営能力に疑問が付くことからリスク要因が高まり、金価格が上昇します。

米FRBの金融政策を巡る動向

●10月6日の9月雇用統計は、ハリケーンの影響もあって前月比で3.3万人減少、失業率は4.2%、平均時給は前年同月比2.9%増加。インフレ率にはプラスの結果。

●10月11日に公開された9月FOMC議事要旨の結果、金価格は下落するも、その後は上昇へと変化。インフレ率が上昇しない可能性について議論されていることが明らかに。12月利上げの確率は上昇しているものの、強い確信は持てていない様子が明らかに。

私は、FRBは迷いを見せつつも、12月利上げを行いバランスシート縮小を行うと思います。特に来年早々に任期の切れるイエレン議長は、終りをきちんとしておきたいと考えているでしょう。それ以降は、次期議長次第。インフレ率こそ弱いもののそれ以外の経済指標は好調な様子を見せており、株高・不動産高などによる悪影響を見逃せないはず。

10月13日の9月米消費者物価指数は、前年同月比で、2.2%上昇。ガソリン価格の上昇が要因、コア指数は、前年比で1.7%上昇。シカゴ連銀のエバンス総裁は、コア指数が前月比で0.1%しか上昇しなかったために、物価上昇圧力が弱いと指摘。

また、米カリフォルニア州で10月8日に生じた山火事は被害を拡大しており、死者36人・避難10万人、大気汚染も深刻化しており、今後の米経済に与える影響が心配されています。

今週は、衆議院選挙・中国共産党大会・イエレン議長講演などに注目。

10月16日(月):首都圏マンション発売、中消費者物価指数、ネットフリックス決算など
10月17日(火):独ZEW期待調査、ユーロ圏消費者物価指数、米鉱工業生産指数など
10月18日(水):米ベージュブック、アルコア決算、中国共産党第19回全国代表大会など
10月19日(木):貿易収支、豪失業率、中小売売上高、中7-9月GDPなど
10月20日(金):独生産者物価指数、米中古住宅販売件数、イエレンFRB議長講演など
10月22日(日):衆院選投開票

フィスコ

◆NY金価格の日足チャート

NY金の日足チャート:2017年10月15日

北朝鮮・イランなどでの地政学リスクが高まれば、1300ドルを超えて上昇していく可能性。そうでなければ、高値での頭打ちとなるのではと予想。