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中国の金融引締めが、金銀銅と商品市場にチャイナショックを与える:2017年12月11日週の見通し

金相場は大きく下落し、NY金先物価格は1249.8ドル(12月限)と節目の1250ドルを割り込んで終了。チャイナショックが大きな影響を与えました。

米株高・ドル高の動きの中、FRBの利上げ見込みが続くもしばらく耐えていたレンジを抜ける結果になりました。テクニカル的に売りが出てくる可能性があり、金投資を行うには慎重になった方が良い相場。

◆NY金の日足チャート GMOクリック証券のCFD 2017年12月10日

NY金の日足チャート

NY金だけでなく、銀・白金も大きく下落。

中国の金融引締めで金相場も下落

銅価格は、12/5の市場で大きく下落、中国の需要減少の予想がきっかけ。中国の金融引締めによる金利上昇が影響しました。

中国人民銀行(中央銀行)が最近発表した、資産管理部門でのリスクに対応するためのガイドラインをめぐる懸念から、金利は週後半にかけて上昇した。ロイター

中国の金融引締めに対する警戒感から、上海総合指数の下落など景気減速懸念が生じています。一部ではチャイナリスク顕在化との見方も出ている程。米証券会社による韓国サムスン電子のレポートで半導体需要の先行きに不安を示したことも影響しハイテク指数株が下落。

中国では、不動産市況が過熱しており、将来の崩壊を防ぐために、中国人民銀行が金融規制強化に動いています。これによって中国株安・銅安そして金相場安ももたらされました。金投資の需要も中国が最大ですから、景気減速は、一時的に金価格の下落を連想させます。

銅も金も中国が最大の需要国。特に、銅は産業分野から消費分野まで需要構成が多岐に亘るので、その価格は中国経済の体温計とも言える。
市場が神経質になるのは、やはり習近平指導部が打ち出してきた金融構造改革が顕在化しているからだ。既に金融機関への締め付けを強化して、消費者ローンへの規制強化などに動いている。一連の不動産投機規制も消費者心理を冷やす。チャイナショック

2017年12月FOMCとビットコインに注目

米国では、11月雇用統計で非農業部門の雇用者数が+22.8万人と好調な数字で、予想を上回る内容。12-13日のFOMCでは利上げが確実視されており、こちらも金利を生まない金相場には不利な材料。また、2018年の利上げ回数は2から4回と考えられており、3回となる可能性が高そうだ。そうなるとやや円安ドル高に動くかもしれません。

FRBがインフレ率をどう考えているのかにも注目。来年の米ドル/円相場は、レンジ幅になるとの見方が強く、12月利上げがピークになるとの予想も出ています。

トランプ大統領のエルサレム承認問題は、すでに中東の混乱を増しています。彼の基本戦略は、オバマ・クリントン路線の否定で、同盟国に手厚くする路線です。すなわち親イスラエルということ。オバマ前大統領の過ちは、敵国に手を差し伸べて、同盟国をないがしろにする戦略を取った結果、仮想敵を勢いづかせたという見方。

少々叩かれてもこの路線は変えないでしょう。

価格が暴騰といってもいい程、上昇しているビットコインは、11日午前8時にシカゴで上場される予定で、これをきっかけにビットコイン市場が暴落するリスクが取りざたされています。将来性はともかくとして、ここまでの上昇は通貨としては著しく適格性に欠けていると言わざるを得ず、今から参入するのは恐るべきハイリスクを抱えることになります。

■来週の注目スケジュール
12月11日(月):法人企業景気予測調査、トルコ7-9月GDP、欧外相理事会など
12月12日(火):企業物価指数、独ZEW期待調査、米財政収支、米FOMCなど
12月13日(水):機械受注、英失業率、米政策金利発表、FRB議長会見など
12月14日(木):中鉱工業生産指数、ユーロ圏PMI、欧首脳会議など
12月15日(金):米鉱工業生産指数、欧貿易収支、ロシア政策金利など

フィスコ

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