トランプ政権の貿易戦争が金価格をサポートする:2018年3月5日週の見通し

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トランプ政権の鉄鋼・アルミニウムの追加関税問題は、大きなダメージをもたらす可能性があります。鉄鋼25%、アルミニウム10%の追加関税は、保護貿易強化・貿易戦争へのリスクを高めており、市場は、リスクオフに傾きました。米ドル/円は、ドル安に動いており、金相場も反発しました。

トランプ大統領は、この件について、過去の演説・公約を見ても本気で米国ファーストに動いていますから、金融市場が予想しているより強気だと思います。

米国FRBの利上げに動く話よりも、貿易戦争・保護貿易の話は経済に大きな影響を与えるでしょう。


米国の貿易戦争が相場を荒れ模様に

◆NY金価格をはじめとした日足チャート GMOクリック証券のCFDチャート

NY金をはじめとした日足チャート

2018年3月4日

これに対して、欧州や中国は反発の姿勢。中国は、米国の農産物輸出に対しての報告措置や米国債の購入停止などに動くリスクあり。

中長期的に市場の流れが荒れ相場になっています。金価格もそちらの動きに翻弄されあるリスクがありますので、株式市場から逃げ出すマネーがどこに向かうかで上がる市場と下がる市場が出てきます。

貿易戦争で、金をはじめとした商品価格が上昇

この貿易戦争の影響で、アルミやパラジウムといった工業用の金属は上昇。米中の貿易戦争に加えて、シリアなどの地政学リスクの影響で金価格も高値圏を維持しています。リック・ルール氏は、貿易戦争で金価格が1400ドル以上を予想

2017年1月始値⇒2018年1月始値⇒4月20日の終値

  • アルミニウム先物:1,695.00⇒2,279.25⇒2,505.25
  • パラジウム先物:698.25⇒1,060.95⇒1,007.60

原油も産油国の協調減産が上手くいき、上昇していますし、インフレ加速の懸念すら出ています。

そして、今後のカギを握る存在になるのは、農産物になるかもしれません。

中国は、報復関税に大豆を含めたことから、米中両者に痛手。

  • 中国:民の胃袋を満たす食料を米国以外のどこから買い入れるのか?
  • 米国:米中西部の農家達に関税が打撃を与える。⇒トランプ政権が守らなければいけない人達

今年は、アルゼンチンでの大豆不作もあって、農産物を巡る貿易戦争は、重要なカードになるのではないでしょうか。モノ不足が深刻になれば、工業用金属そして、金価格をはじめとした商品全般ににインフレが生じます。すると、米国の利上げが進んで、株式や世界景気が壊れるというシナリオが現実化するかも。

米中貿易戦争で右往左往する金価格

米中の対立は、双方で関税引き上げを示唆・模索しながら、裏で交渉を続けることになるはず。

中国側からの関税引き上げ、更なるトランプ大統領の追加関税・・・中国は経済大国でありながらWTOでの発展途上国扱いに対するダブルスタンダード。トランプ大統領は中国との貿易問題解決に向けて突き進んでいます。

USTR(米通商代表部)は、第一弾の500億ドル相当の関税に加えて1000億ドル相当の追加関税を検討中。

NY金価格は、貿易戦争激化で上昇、鈍化で下落という展開。

金曜日は雇用統計の悪化で下落した株価に対して、安全資産としての金投資が見直されて買いが入りました。ただ、パウエルFRB議長の利上げ継続との見解でNY金価格は、下落する場面もありました。結果的にもみ合いが続く状況に変わりはありません。

トランプ政権の貿易戦争で金価格は売り買い要因が交錯しています。

  • 新興国経済の悪化は、金売り
  • 世界的なリスク回避は、金買い
  • 米ドル高は、金安
  • 米中の対立激化は、金高

ドイツ・イタリアの政局

ドイツの社会民主党(SPD)は、党員投票の結果、連立賛成派が多数を占めたと発表。メルケル政権の4期目が大連立ですすめられることになります。

イタリア総選挙は、投票が行われ、日本時間で3月5日の午後にも状況が判明する見通し。ただし、混乱の可能性が高い。

(1)イタリア総選挙で最も蓋然性が高い展開と、それが投資家にもたらす意味

最新の世論調査は、どの政党もしくは政治勢力も単独で過半数議席を獲得できないハングパーラメント(中ぶらりん議会)が実現することを示唆している。

ロイター

来週は、日本での黒田日銀総裁会見などが重要となりそう。いよいよ出口戦略に注目が集まります。

■来週の注目スケジュール
3月 5日(月):中財新総合PMI、ユーロ圏小売売上高、全人代など
3月 6日(火):豪小売売上高、米製造業受注など
3月 7日(水):米ADP雇用統計、米貿易収支、ベージュブックなど
3月 8日(木):10-12月GDP改定値、金融政策決定会合、ECB政策金利など
3月 9日(金):黒田日銀総裁会見、中消費者物価指数、米雇用統計など

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