カナダのG7シャルルボワサミットでは米国と溝が開く。今週は政治・金融政策イベントが目白押し

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G7サミットが終了。首脳宣言は、自由で公正な貿易実現に向けて、【関税の引き下げに努力する】とカナダのトルドー首相が指摘。

ところが、トランプ大統領は、首脳宣言を承認しないように宣言したとツイッターで表明。先週は、動きの小さかった金価格にも少し影響を与えそうです。


G7サミットが終了し、米国との対立が鮮明化

カナダのシャルルボワで開かれたG7では、米国と他国との対立がオモテに現れました。

トランプ大統領は、クリミア半島の併合後、G8から除かれたロシアを加入させるべきと発言。イタリアのコンテ首相が賛成するも、メルケル首相が、欧州はロシア加入に反対の姿勢を明らかにしました。

米国の保護主義に対してもカナダのトルドー首相をはじめとした他国との対立激化。

米国の第一ターゲットは、中国ですが、カナダ・メキシコ・欧州・日本に対しても同じ問題を抱えていますからね。

外務省:G7シャルルボワサミット

◆NY金価格の日足チャート GMOクリック証券のCFD 2018年6月10日

金スポット価格の日足チャート

金価格は1300ドルを軸に横這い状態。原油は、少々ダウントレンド。米国リートETFは、米経済の好調を反映してか好調。

G7シャルルポワサミットでは、米国と同盟国に亀裂が走る

G7では、G6+1の様相が鮮明化。米国の孤立主義・保護貿易に対して、欧州同盟国との対立が目立ちました。

米国は、第二次世界大戦前まで、孤立主義を外交のメイン政策にしてきました。南北アメリカ大陸以外は、不干渉がその方針で。欧州の戦争に手も口も出さない政策。そのため、第二次世界大戦では、国民世論を戦争に持っていくために、フランクリン・ルーズベルト大統領は、苦労した経緯があります。

今回のシャルルポワサミットで、明らかになったのが、この孤立主義。貿易を巡り、中国だけでなくドイツやフランスなどの同盟国すら敵に回すことを辞さない姿勢を鮮明にしました。

ただ、実際のところ、米国の貿易赤字は多大で、不均衡を続けることはムズカシイ状況。そのため、トランプ大統領の飴と鞭の前に、欧州諸国と中国が引き下がる結果になると予想します。

米朝会談で朝鮮戦争終結か:金価格はどうなる?

いよいよシンガポールで6/12に首脳会談が開催。朝鮮戦争終結で合意する可能性が高まっています。金正恩氏を米国に招待するとの話も出ています。

北朝鮮が核合意を放棄しなければ・・・との発言も出ていますが、いまさら話をひっくり返すなよという念押し。

朝鮮戦争終結宣言自体は、会談さえ実現すれば、行われるでしょう。課題はその後・・・

  • 金正恩一家および政権を誰がどうやって守るのか・・・中国が守る?
  • 国連安保理決議で、韓国軍への援助をどうするのか・・・韓国を守る意味が弱まる
  • 在韓米軍をどうるすのか・・・長期的に撤退?
  • 北朝鮮経済の立て直しはどこが行うのか・・・中国・韓国・日本
  • 南北朝鮮は統合されるのか・・・主導は南と北どちら
  • 中国と朝鮮半島に対する米国・日本の立場は
  • ロシアはどう介入するのか

近年、北朝鮮の核開発は、ストレートに地政学リスクを高めてきました。金価格もその動きに影響されて高値を維持しています。

今回、米朝首脳会談で、朝鮮戦争が終結すれば、朝鮮半島のパワーバランスが、良くも悪くも崩れてしまう結果につながります。イラクがフセイン政権・リビアがカダフィ政権、退陣後に混乱したように、リスクが高まることになるのではないかと予想します。

もちろん、短期的には、平和の到来を喜びながら、中長期の展望として、そうなると考えています。そのため、金価格は、リスク後退を嫌気して一時的に売られることはあっても、大幅下げとはならないのではないでしょうか。アジアの金投資家のニーズはいずれ拡大するとみています。

2018年6月11日週の金価格予想

今週は、米朝首脳会談、FOMC、日銀、ECBと金融政策決定会合とイベント続き。

米国は利上げ、ECBは、債券買い入れプログラムの終了を議論、日銀は・・・と中央銀行の金融政策の違いに注目が集まる週。

政治イベント次第で、為替相場と金相場が左右されるため、積極的に仕掛けにくい状況。

6月11日(月):独IT見本市「CeBIT」など
6月12日(火):米ゲーム見本市「E3」、米FOMC、米朝首脳会談など
6月13日(水):パウエルFRB議長が記者会見、韓統一地方選挙など
6月14日(木):日銀政策決定会合、ECBが政策金利発表など
6月15日(金):黒田日銀総裁が会見、米設備稼働率など

フィスコ

◆NY金価格の日足チャート サクソバンクCFD

NY金価格の日足チャート

縮小トライアングルで、金相場の動きは小幅での動き。政治イベントで上下どちらかに離れるリスクがあります。トライアングルをブレイクするまでは、金価格は、範囲内での動きと予想。

金価格(円建て)の日足チャート

日本円建ての金価格

二本の移動平均線に挟まれる格好。平均足で上昇を描いていたのが、下落に転換。移動平均線で頭打ちとなり下落するリスクあり。

新興国の乱れ・・・アルゼンチン・トルコ・ブラジルなどの動きも懸念材料の一つ。

金価格の下げは、それ程、強い勢いではありませんが、やや売り優勢。