金融緩和縮小後退で1300ドル台を回復して上昇

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米国の金融緩和縮小をバーナンキ議長が打ち出し、大手銀行の予想価格引き下げ、投資家の脱出とネガティブな要素が満載だった金相場。キプロスによる金売却問題も大きな重しでした。

2013年7月に、流れが変わりだしてNY金価格は1300ドル台を回復しています。

米国のロジック・アドバイザーズ(米ニュージャージー州)のビル・オニール氏は、「相場は転換点に向かっている。これは、相場が反転する最初の手掛かりかもしれない」「向こう数カ月間に6.2%上昇し、1420ドルになることを示唆していると指摘する。」と話しています。

金相場は22日、過去約1年間で最大の上昇率を示し、終値ベースで50日移動平均線の1336ドル近辺を上回りました。

金融緩和縮小と金価格の下落

元々、金融緩和縮小を2013年後半から始めると米FRBが打ち出したときも、あくまでも景気回復が優先で経済指標の数字を見て柔軟に行うとのスタンスだったはずで、硬直的なスケジュールではありませんでした。

ただし、金相場は、今までの反動からか行き過ぎた反応を示してしまった感があり、2013年6月28日には【1トロイオンス1179.4ドル】と1200ドルを割り込むまでNY金は下落します。

金投資の中でも大きな目安となるETFの代表、SPDR(ゴールドシェア)からは資金の流出が続き、純資産残高は6月20日1000トンを割り込んでしまいます。

2013年の7月23日時点では、929.76トンまで減少しました。SPDR公式サイト

しかし、7月に入り、金価格は上昇傾向にあります。:金相場の専門家による2013年後半の予測


NY金価格のチャート

週足に移動平均足を表示しています。

NY金の上昇

過去の高値安値からフィボナッチリトレースメントによる上昇幅を計算。

●目標値:76.4%:1355.05、61.8%:1463.72、50%:1551.55

・高値1923.7:11/ 9/ 6
・安値1179.4:13/ 6/28

どこを高値として見るかで目標値は変わってきます。

東京金価格のチャート

同じく、週足に移動平均を表示しました。

東京金の上昇

2013年7月24日エースCXオンラインのチャート:画像をクリックすると拡大します。

東京金は、NYより上昇幅が大きくなっています。同じくフィボナッチリトレースメントによる計算をしてみます。

●目標値76.4%:4063.4、61.8%:4257.2、50%:4414、38.2%:4570.7

・高値5078:13/ 4/11
・安値3750:13/ 6/28

すでに4311円と7/24に高値を付けていますのでフィボナッチ的には次の目標が50%の4414円です。

金鉱山の生産(産金)コスト問題

金は、作物のように植えて育てるものではなく、金鉱山から掘り出さなければいけませんが、そのコスト=生産コストが上昇しています。

豊島逸夫氏(金のアナリスト)によると、2012年の生産コスト(鉱山会社が長期操業維持可能なコスト)は、1211ドル(トムソンロイターGFMS社)
1990年代の生産コストは、200~300ドル台。

この10年で約5倍に高騰しており、浅く掘りやすい鉱床が枯渇し、深い鉱床や効率の悪い鉱山で採掘していることが生産コスト上昇の理由です。

7月17日は、米国の格付け会社S&Pが、世界3位の産金会社である南アフリカのアングロゴールド・アシャンティをジャンク級に格下げしています。

アングロゴールドの長期格付け=【BB+】

理由は、最近の金価格の急落とのこと。

日本国内の金需要

1.地金商の大手、田中貴金属工業が7月18日に金地金の販売量を発表。

・2013年1月-6月:販売量は前年同期比55%増の22.6トン
・2012年の年間販売量は22.9トン

・2013年1月-6月:買取量は前年同期比74%増の24.5トン

今年2月に1gあたり5000円を突破した時には個人の換金売りが増えて買取量が増加。

一方、4月以降に金価格が下落すると、個人投資家の買いが殺到し、4-6月で見ると、販売量は17トンと1-3月と比べて3倍に増加。一方、買い取り量は11トンと16%減少。

半年で昨年の年間販売量22.9トンに迫る水準となった。一方、買い取り量も同74%増の24.5トンと増えた。

白金(プラチナ)地金の1-6月の販売量は前年同期比30%減の3.0トン、買い取り量は同2.3倍の4.2トン。

2.三菱UFJ信託銀行の金ETFは預り資産残高が増加

海外の金ETFは、資金流出の動きが大きかったが、三菱UFJ信託の金ET(金の果実)は人気が高い。

7月8日のブルームバーグニュースでは、金の果実は5日時点で620万口(1口は1グラム弱)と過去最高だった2012年10月以来の高水準。

買い手半分は個人投資家だが、年金基金や大手機関投資家の買いを期待しているとのこと。

 

日本国内の金投資需要は価格が下がると旺盛になります!