純金積立は、他の金投資と同様のデメリットやリスクがある金融商品。
なんといっても、配当や利息が付かないことが最大のデメリット。それでは、現物化するとき・税金なども含めてお伝えいたします。
アクセサリーに変えたり、金が溜まっていくのを確認できることが純金積立の大きな魅力
目次
純金積立のデメリット:配当や利息を貰えない
株式は、資金を集めて事業を行い収益を得て、その結果を配当として支払います。
銀行は、資金を集めて融資を行います。資金集めのために利息を渡します。
それに対して、純金積立は、金を保有しているだけなので、利息も配当も生じません。
一応、プロ同士の市場で金の貸借市場は存在し、金利は付いています。ただ、0.1~0.5%程度と一般的な金利水準からするとかなり低いため、金は利息を生まないと称されます。
純金積立でも、わずかながら利息が付くと嬉しいのですけどね。田中貴金属・SBI・楽天証券とどこの会社でも純金積立で利息や配当は付きません。そのため、金価格上昇の売却益を期待することが、利益を得る方法。
元本保証ではない。
金価格は上下に変動しています。そのため、購入価格から下がれば損失=売らなければ含み損で元本割れとなります。
それゆえに、虎の子のお金を一円も減らしたくない人が、資産を運用するのには向いていません。もともと、純金積立は少額投資の代表。純粋な資産運用というより金を貯めるという超長期投資に向いています。
短期投資であれば、金先物や金ETFを利用した方がいいでしょう。純金積立は、毎月コツコツと貯めていく長期投資商品。金価格の細かい変動は気にしないこと。
価格差が存在
金や白金価格には、「買取価格と小売価格に価格差」があります。上記の例だと、「買い(お店の小売り価格)=4,433円、売り(お店の買取価格)=4,350円」というように常に価格差が設定されています。
この価格差をスプレッドと呼び、隠れた手数料と言えるでしょう。
買いと売りを同じタイミングで行うと、必ずスプレッド分だけ損。1gあたり30~100円と取扱い会社により結構違います。
購入手数料や年会費といった手数料が高い!
ここはややこしくて、購入手数料制の会社と年会費制の会社が混在しています。田中貴金属は購入手数料制で三菱商事は年会費制。
田中貴金属の場合、1万円以上の購入で、2.5%ですから、そこそこの金額。これがあるため、少し金価格が上がった位では儲かりません。
手数料は、両方取る会社もありますし、スプレッド・手数料・年会費の3つが純金積立の取引コストをお考えください。結構、高いので、手数料の高さが最大のデメリットだと思います。
倒産時のリスク:管理体制
純金積立会社は「消費寄託」でお客様の資産を管理する会社がほとんど。消費寄託は、預けている純金を会社が自由にできる管理方法。つまり、万一、純金積立会社が倒産した場合に預けた純金は返ってこない可能性があることに。そのため特定保管方式の会社が信頼性の点では上。
管理体制と併せて、会社の信用度も考えて申込む会社を決めましょう。
以上が、純金積立の主なデメリットです。
純金積立の税金
給与所得者など、個人のお客様が金・プラチナの売却によって利益を得た場合は、通常、「譲渡所得」とみなされます。譲渡所得には、年間で50万円の特別控除がありますので、地金の売却益とその他の該当する譲渡益を合わせた金額が50万円を超えた分が課税対象となり、他の給与所得などと合算して総合課税の対象となります。田中貴金属:税金について
利益が出たときには、譲渡所得もしくは雑所得になりますので、ご注意ください。どの金融商品でもそうですが、税金はしっかりと払いましょう。
金価格の変動リスク
デメリットとは違いますが、価格変動リスクを考えて預けるようにすること。
2015年3月は、1トロイオンス=1200ドル前後で上下していますが、上昇・下落いずれとも考えられます。
2000年には、1g=約1,000円程だった金価格は、今や4,000円以上まで値上がりしています。金先物市場では5,000円を上回る価格まで上昇。金価格上昇の背景
逆に言えば、下落リスクもあるわけで、値上がりで利益を得られる可能性だけでなく、値下がりして損をすることに耐えられるかどうかは大事です。