金投資のなかでも気軽にはじめられることで人気なのが「純金積立」です。投資初心者に向いている金融商品で、どんなことに注意して取引すればいいのと気になる方も多いはず。
金に興味のあるあなたなら、田中貴金属のCM「コツコツ音頭:加藤清史郎」バージョンの「コツコツ~つみたて~♪」を聞いたとがあるのではないでしょうか。
田中貴金属:コツコツ音頭 純金積立で有名な会社
純金積立とは
積立預金のように毎月数千円〜数万円ずつ金を購入していく金融商品です。
貴金属商で金地金を購入するには、まとまった資金が必要ですし、保管するのも大変。そこで、現物を保管する手間がなく、毎月数千円という少額から、コツコツ積み立てて金を購入できる純金積立は、手軽に始めやすい金投資として人気を集めています。
毎月コツコツと5千円を積み立てても一年で6万円を貯めることができますので、貯金方法の一つとして有用。田中貴金属や住信SBIネット銀行などで取引可能。
純金積立のメリット
純金積立には、たくさんのメリットがあります。特に、投資に割く時間がない・勉強や経験が足りない方向きの金融商品。
積立のパワーを生かせる
お金を貯めるために有効な方法は、毎月、定額を積み立てていく積立方式です。資産運用や投機で一発大儲けを目指すのもありながら、堅実に積立て行くと何十年後かに大きな実りをもたらしてくれます。
純金積立は、毎月定額を自動引き落としで積立てますから、気が付けば、大きな資産になっているはず。余力の資産を長期の金投資に振り分けたい方に最適です。
金価格がゼロになることはほぼありません
株や債券は、企業の業績や価値次第で値下がりして、破綻や倒産でゼロになるリスクがあります。一方、純金は、有史以来、価値がゼロになったことはなく、錬金術での製造や企業・国による新規発行もできません。価格変動こそあってもゼロになるリスクは他の資産に比較して低いと言えます。
不況や有事に価値が上がる
戦争や経済的混乱などの有事の場合、金融商品の多くは価格が下がります。戦争で利益が上がる企業もありますが、戦争当事国になれば、混乱が長引きくほど、大きな損害を受けます。第一次・第二次大戦で戦場となった欧州しかり、アヘン戦争や日清戦争で国が滅んだ清国しかり。純金積立は有事の金との呼び名がある通り、有事のときこそ価格が上がりやすい資産。
リスクヘッジのために世界中の資産家は一部の資産を金にして守ることを実施しています。
無料で純金を保管してくれる
金地金を購入した場合、保管場所を考えないといけません。自宅に保管すると盗難が心配。銀行の貸金庫だと保管料が必要になる。自宅の庭や床下に金を保管していた方が、盗まれた事件や遺族が発見したなどの例も良くニュースになりますよね。
純金積立は私達が積み立てた純金を販売会社が特定保管と消費寄託で保護してくれます。特定保管はお客様の資産と販売会社や管理会社の資産を分けて保管しているため、会社の運転資金として流用できない保管方法。その企業が倒産してもお客様の純金は保護される仕組み。
コストを抑えた投資
金地金を買うには、100万円以上のお金が必要。少額の地金は、バーチャージと呼ぶ加工費用=手数料がかかり、お得ではありません。
純金積立は、1000~3000円程度から始められ、金額を増やしたり減らしたりと調整することもできます。
ドルコスト平均法で金価格を気にしなくても良い
純金積立は、日々、金価格を気にする必要がありません。毎日、動く相場を予想し、安い時に買うのは大変です。
そのため、純金積立は、一定額を購入し続ける方法を採用。金価格が安い時は、多めに購入し、高い時は少なく購入。そうすることで、購入価格を平均化することができます。
この購入方法をドルコスト平均法と呼びます。
上記がメリット。
そして、純金積立のデメリットは、元本保証ではないこと・短期間での売買益を狙う取引には向かないことなど。
純金積立のカンタンな仕組み
貴金属商(田中貴金属など)や鉱山会社(三菱マテリアル、住友金属鉱山など)、商品先物会社、証券会社(楽天証券)などで口座開設や取引ができます。
その仕組みは、銀行口座から毎月一定金額を自動的に引き落とし。そのお金で、毎営業日に自動で金を買います。
毎月の積立額は3千円以上千円単位が一般的。ほとんどの会社は、解約はいつでもできますし、金地金やアクセサリーとして引き出すこともできます。
基本的に、売買益を狙っての取引より、貯める嬉しさをメリットとする商品。
保管や手続きがカンタン
購入した金は、純金積立の取扱会社が無料で保管しますので、保管のコストや手間を心配する必要はありません。
お金の振込も自動引き落としで行うため、最初の申込み手続きを行うだけで済みます。ただし、コストとして、売買手数料や年会費は必要。
また、保管している金を運用して、運用益の一部を顧客に還元する「消費寄託」という方法を採用する取扱会社も存在します。
金以外にプラチナ(白金)で貯めることが可能な会社、等価交換としてアクセサリーを引き出し可能な会社もありますので、各社の純金積立サービスを比較の上でお申し込みください。
純金積立が向いている人
- 投資初心者 :少額投資できること、自動で金を購入できることから、初めての投資に向いています。
- 少額投資をしたい人 :金投資を行いたいけれど、金地金や商品先物取引を試す程、お金がないという方。
- 分散投資 :株式や投資信託へのリスクヘッジのために、金を買いたい人。
- 相場に一喜一憂したくない :金には興味があるけれど、金相場の事は分からない、毎日、価格や情報を確認するのは面倒という人にも向いています。
●田中貴金属とは
金と言えば田中貴金属の名前が出てくる位有名な企業。もともとは、1885年(明治18年)に、日本橋で創業した両替商の「田中商店」がその起源。以降、両替や貴金属関係のビジネスを一環して手がけていました。創業者は、田中梅吉さん。
明治22年には、電球のフィラメントから白金を回収して製品化に成功と、早い時期から、貴金属精錬に携わる。