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米利上げは12月に傾きつつあるも20・21日のFOMCに注目しましょう:2016年9月19日週の金相場見通し

米利上げは、不透明感が高まっている。大勢は9月ではなく12月の利上げに傾きつつあるものの、不透明感が強まっているために、ポジションを調整する動きが出ています。金価格も一進一退ながら緩やかに下落。

FOMC前に発言を禁じられるブラックアウト前に、ハト派のブレイナード理事が講演して、利上げに関して慎重論を唱えるも強い材料には至らず。

●金融市場の終値:2016年9月16日

金融市場の終値

米10年債は、週をおうごとにじりじりと上昇。金価格もじり下げ。

米国の不動産市況をあらわす米国リートETFが大きく下げたのが気になるところ。

金融市場のチャート

米国経済は、雇用関係の統計が強く、経済成長関係は弱い

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  • 8月米小売売上高は前月比0.3%減少
  • 8月米鉱工業生産指数は前月比0.4%減少
  • 8月ISM製造業景況指数は49.4と50を割り込む
  • 8月CPIは前月比0.2%、前年比1.1%と上昇。

FRB高官が利上げについての地ならしをする中で、米国景気を表す指標は芳しくない数字が並びました。ただし、インフレ率は高い

そのため、余程のことが無い限り、12月に利上げする確率は高くなっています。トランプ大統領候補は、FRBがクリントン候補の味方として低金利政策を続けていると非難しています。この大統領選挙の状況もFRBに影響を与えるでしょう。9月利上げはトランプ候補に票を集めさせることになりかねません。

金相場の行方は9月20日・21日のFOMC次第の状況。9月利上げが見送られた場合は、一時的に金価格は上昇する可能性があります。しかし、今の環境だと、すぐに12月利上げの有無に注目は移ることが予想されていることから、上昇の値幅は限定的になる可能性が高いと思います。イエレン議長の記者会見の内容にも注目が集まるために、乱高下に注意しておきましょう。

11月の米大統領選挙でトランプ大統領候補が当選した場合のショックはほとんど織り込まれていません。もし、当選となると、市場はトランプショックと称してリスクオフに傾き、金価格も安値を付けたところは買い拾いが出やすい状況。ロシア・中国からの買いもひきつづき活発。

ドイツ銀の和解金問題

欧州からはいいニュースはなく、米国利上げは世界経済を混乱に導くきっかけになる確率は高いでしょう。ドイツ銀行のMBS不正販売問題で金融機関の株は下落。

  • MBS(モーゲージ担保証券)の不正販売問題で、ドイツ銀行は、140億ドルの和解金を支払う可能性があります。
  • 欧州のマイナス金利政策は、金融機関の収益を減らす影響を持ちます。
  • イタリアの銀行不良債権問題はまだ片付いていません。
  • 英国のEU離脱は、具体的な手続きに動いていないことから、英経済への影響は出ておらず、株価の下げは戻した格好

金ETFからの資金も流出していることから、現状のリスクは後退。ただ、地下でマグマがうごめいているように感じます。

●NY金価格の日足チャート:EVOCX

NY金価格チャート

完全に雲の中。一目の遅行線も雲に突入する可能性あり。1300ドルの下値をキープできるかが金価格の下値メド。直近の予想としては下値リスクの方が高く、レンジの下値で買い拾うのはあまりおすすめできません。実施する場合は、抵抗線を割り込んだ時のストップロスが必要。

●東京金価格の日足チャート:EVOCX

東京金価格のチャート

雲を割り込んで東京金価格は推移。雲の下限が抵抗線。国内は、為替市場との絡みで金価格が動くために、円高に動くと金価格は安くなります。東京金価格の動きは横ばいが続いた後に、上下どちらかにブレイクする形を示唆しているため、レンジ内での売買が吉。サポート・レジスタンスのブレイクには注意。

敬老の日・春分の日でシルバーウィークになりますから、ポジションは軽くしておきましょう。

20・21日に日銀の総括検証やFOMCが集まっています。金相場・為替相場とも動きやすいので、金投資家も遊びに行く前にポジション調整や指値管理といったリスク管理をしておいてください。

9月19日(月):中不動産価格、欧経常収支、米NAHB住宅市場指数など
9月20日(火):金融政策決定会合、基準地価、米住宅着工件数、FOMCなど
9月21日(水):貿易収支、訪日外国人客数、日銀総括的検証、FOMC政策金利など
9月22日(木):米新規失業保険申請件数、米景気期待指数、ドラギECB総裁が講演など
9月23日(金):全産業活動指数、独製造業PMI、米製造業PMIなど

フィスコ

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