金と同様、貴重な貴金属として、宝飾用や投資用に利用されているのが白金(プラチナ)。特に日本での人気が高く黄金の輝きよりも白金の淡さを好み結婚指輪といえばプラチナリングの方が選ばれます。
白金(プラチナ)とは
白い輝きを持ち安定した金属で酸などに強く、他の金属と比べて重いなど金と似た特徴を持ちます。融点は、金の1064℃に対して1770℃と高温にも耐えることができ、工業用・宝飾用と広く利用されています。
温度の比較をすると火山のマグマは900℃から1200℃。地殻の内部にあるマントルは数千度。
ロシアと南アフリカで供給(生産)の9割を占める
2011年に世界の白金鉱山から供給された量は、199.1トン、金の鉱山生産量約2,818トン、銀の約23,688トンと比較すると生産量の少なさが際立つ。
白金の有史以来の生産量は、約4,500トンと非常に少なく、金の生産量約15万トンに比べてもその30分の1以下しか生産されていません。金や銀と比べても大変に貴重な金属。
しかもただでさえ、少ない生産量の内訳は9割を南アフリカ共和国とロシアで占めているという寡占状態。
2011年の生産データ
- 南アフリカ共和国:147.5トン
- ロシア:25.4トン
- 北米地域:12.1トン
神様のいたずらかと思う程!
そのために南アフリカの鉱山でストライキが起きると価格が高騰します。近年しばしば発生しており供給不足からの上昇は頻繁。
白金の需要
主要な需要は、工業用と宝飾品用の需要です。貴金属やアクセサリーとして人類を楽しませ輝かせるより工業用の方が多い!
2011年の需要データ
- 工業用:118トン(全体の52%)
- 宝飾品:67.4トン(全体の35% )
- 投資用:14.3トン
工業用需要の中では、自動車触媒用需要が最大で約80%を占めており、2011年は前年比3%減の63.6トンとなった。
ガソリン自動車用プラチナ触媒:一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素化合物(NOx)を浄化する、自動車排ガス浄化触媒を開発・製造。
エヌ・イー ケムキャット株式会社
白金の需要及び価格は、工業用途が多いために世界の景気動向の影響を受けやすく、自動車の生産や排気ガス規制に動向次第で価格(変動要因)が動きます。
2013年現在、中国の大気汚染の影響で需要増につながるか注目!PM2.5による汚染が深刻化すれば更に需要が増加。