金投資で失敗するパターンを知ることで、大きな負けを避ける事ができます。負けを経験したことが無いほど、怖いものはありませんからね。金に限らず、投資で全勝無敗を狙うのはとてもむずかしいこと。
あの最強馬ディープインパクトやニジンスキー・シーザスターズですら負けたことがあるのですからね。投資の世界で有名かつ神様とも言われるウォーレン・バフェットも失敗から学ぶことを大事にしています。
金投資の失敗パターンは3つ
- 1.価格変動で損失
- 2.金を盗まれた
- 3.ニセものの金など詐欺にあった
金を盗まれるケースや偽物の金を掴まされた・詐欺事件にあうケースは、金投資の失敗例では、特殊な例外。
今回は、1番の価格変動での損失パターンをご紹介します。
金投資は、銀行預金と違い、元本保証ではありません。つまり、価格変動によって利益を得られる分、予想と反対に金価格が動けば、損をするリスクがあるということ。安く買って高く売るという投資の基本を理解しなければいけません。
旨い話を持ちかけられても、慌てて飛びつかないこと。基本、ローリスク・ハイリターンという都合の良い話はなく、リスクを覚悟してリターンを狙うのが肝心。
もっとも、長期保有を目的に、少々の値下がりでビクビクしないことも大事で、純金積立や金地金を保有する場合は、損切りなどを考えずに、長期間、続けることことが投資戦略・方針になります。
金価格変動での損得
金は、NYの金先物価格が約1350ドル、東京の金先物価格で約4600円(2018年5月)。
この価格で買った場合、更に値上がりすれば利益。値下がりすれば損失ということ。では、金投資で失敗するのはどのようなケースなのでしょうか。
まず、言いたいことの一つとして、損失=失敗ではありません。予定外の大損。理解しないままの取引こそが失敗です!
理解・知識不足での失敗
まずは、よくわからないまま金投資にチャレンジしたケース。金価格の変動要因はもちろん取引の内容すらわからないまま売買すれば、失敗するのは目に見えています。
●昔は、商品先物取引の営業マンが、電話や訪問でお客様を勧誘するケースが多々ありました。その場合、顧客側の知識不足は否めず、損を出すケースが大半。せっかく、初回に儲かっても、次々に売買を繰り返せば、いつか損をしてしまいます。すると両建て(買いと売りを両方持つこと)をキープしたまな、金以外の白金やとうもろこしなどにも手を出して傷口を広げるなんてことも。
●退職金や遺産相続でまとまったお金が入ってくると、このお金をなんとか増やしたいと考えるのは人間の性質。だからといって、いきなり投資の世界に足を踏み入れるのは危険。チャート分析・ファンダメンタルズ分析・現在の相場状況を知らないまま、金投資をしても失敗するだけ。
金投資の取引金額が大きすぎでの失敗
金投資の基本は、分散投資。その点、全財産を金だけにするというのは賛成できません。それに、自分の資産や経験以上に過大な取引をしてはいけません。
商品先物取引やCFD取引は、少ない資金で大きな取引をできる【レバレッジ・証拠金制度】を利用できます。これを利用すれば、1kgの金を購入するのに必要な460万円を用意しなくても、10万円程の証拠金を預けることで、金を取引することができます。価格変動による損益は、1kgの金を購入しているのと同じですから資金効率は抜群。
しかし、投資の世界で最も大きな失敗は、取引金額が大きすぎることが理由になりやすいことは、ぜひともご記憶ください。
経済評論家として有名な森永卓郎氏も社会人になりたての時に、金投資に全財産を出して、失敗したそうです。
また、「分散」も投資の基本です。反省も踏まえてお話すると、私自身、社会人になりたての時に全財産を「金」投資につぎ込み、大失敗したという苦い経験があります。そのときに分かったことは、「一極集中型の投資をしてはいけない」ということ。今から思えばあのときの失敗は、その教訓を学ぶための授業料でしたね。投資信託協会:森永卓郎氏の失敗
幸い、当時の森永卓郎氏は、まだ若く、全財産といっても金額が少なかったはず。若さ・少額の二点で、その後のリカバリーが可能でした。それこそ、失敗こそが教訓になった事例です。
投資は、大損した話をよく聞くから、絶対に嫌だと息巻く前に考えてみてください。
金投資や株式投資自体が、悪いのではなく、使い方を間違えただけ。包丁・自動車なども上手に使えば、便利で役に立つ道具なのに、間違った使い方をすれば、人を傷つける凶器にもなります。
退職金が3,000万円入ったのに全額失った。老後に暇になったから全財産の5,000万円を投資したら、全てを失った。・・・これは競馬のダービーで、単勝馬券の一点買いに全財産を賭けるようなもの。100円や千円で愉しめばいいのに、オケラとなって、電車・バスにも乗れずに、歩いて帰るのは自業自得と言われるのと同じ。
もし、5,000万円あるのなら、投資に使うお金は1/10や1/4に押さえておくべき。それもリターンの大きい一点集中で大儲けを目指すよりも分散投資で堅実に行なうこと。
欲張りすぎず、安定運用を目指す
私は、新卒で入社した会社に勤務していたときに、はじめて、純金積立とプラチナ積立を行いました。転職時に、両方とも解約したために、その後の金高騰の流れに乗ることはできず、10%程の利益で終了しました。それでも十分な利益を得られましたし、もともと、大儲けを狙って始めたわけでもないので、良い経験を出来たと思います。
投資で良くないのは、タラレバ娘のようなタラレバや熱くなること。もっと金額が大きければ、決済を遅らせていれば・・・もっと儲かったのにというタラレバでの失敗例は、たくさんあります。金投資で失敗しないためには、できるだけ早めの決断と後悔しないこと。失敗に学ぶのと後悔するのは大きな違いです。
さて、100万円の資産を年間15%の年利で運用すれば、いくらになるか考えて見てください。欲張りの危険を知っておくために大事なことです。
◆100万円を複利で運用した場合の計算例
- 5年後:201万円1,357円
- 10年後:404万円5,558円
- 20年後:1,636万6,537円
この数字から、複利&長期運用のメリットを強く意識することが出来ます。同時に、。年間15%の運用を続けることの大変さ・難しさもご理解ください。
ちなみに、同じ100万円を年利100%で運用すれば、5年で3200万円!
ネット上や電話勧誘でのうまい話、1年で2倍にしますという内容の胡散臭さは、数字を見ればわかりますね。年数%の利益で十分と思わないから、欲張りすぎて失敗するのです。
年利何%の利益を目標にすればいいかは、銀行預金や10年国債の利回りと比較しましょう。それらとかけ離れた目標はリスク大。
金投資の失敗例やパターンはたくさんありますが、取引金額が大きすぎる&知識不足が、2つの大きな原因だと思います。さらに付け加えるならば、欲張りすぎというところ。
この記事を読んだ皆様なら、金投資にチャレンジしても無謀な取引をしないはず。知識を身に着けてから始めないと失敗する確率が上昇。重ねてですが、ウォーレン・バフェットも知識の無い分野に手を出さないことをポリシーにしています。
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