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金地金の刻印偽造【汚れた金塊=ゴールドロンダリング】が大流行

新たな偽造手段として、本物の金地金の刻印を偽造する方法が、世界のゴールド業界を揺るがしています。

昔から、タングステンなどの金属に金メッキを行うニセ金地金は、一般的。金地金の刻印とタングステンへのメッキ

今、話題になっている汚れた金塊は、違う話。

金地金の刻印を偽造する汚れた金塊とは

ロイター通信によると過去3年で被害額は53億円!

毎年200~250万本生産される金地金の中で、1000本が偽造と判明。もちろん、見つかっていない分はまだまだあるはず。

そして、今回の話は、偽物の金ではなく、本物の金を使っていることが特徴。つまり、金地金は本物で、刻印だけが偽物という手法。

本物の金を偽造・・・不思議な話ですよね。これには、大きな理由があるのです。

なぜ、本物の金地金を偽造するのか? ゴールドロンダリングとは

金は高価な金属で、2019年現在の金価格は、1g=5,000円を超えているほど。

ただし、現物の金地金は、きちんと流通しなければいけません。そのあたりを以前に第一商品様に聞きました。

◆第一商品の場合
② 買い取った金地金を、商社などの業者間市場で売却。
②必要な分を業者間市場から仕入れ、お客様に販売。(多少の在庫は社内で抱えていますので、それで賄える場合は、買い取った金地金をそのまま転売する感じです。)第一商品の金地金が安い理由

そして、一流の精錬業者が刻印したしっかりとした金地金でないと、正当な価格で売買できません。

金地金は一流の精錬業者の刻印がなければ、地下の販売網への流通や低い価格での売却を強いられることになる。アフリカの一部やベネズエラ、北朝鮮といった西側の制裁対象となっている国や違法な場所で生産された金は、スイスなどの主要ブランドの刻印を偽造することによって、市場に投入され、犯罪組織や制裁対象国の政権に資金を流す手段となり得るのだ。ロイター:汚れた金塊

昔から同じですね。犯罪組織や違法な手段で手に入れた資金をマネーロンダリングできれいなお金にする。それと同じことが金塊でも行われているのです。違法に採掘された金・強奪された金を使って作った金地金は、価値が低いため刻印を偽造する=ゴールドロンダリングと呼ぶべきでしょう。

ゴールドロンダリングの流れ

詳しくは不明ながら・・・

  • 中国で生産:金の最大生産国かつ輸入国
  • 香港・日本・タイのディーラーや商社を通じて市場に入る
  • 主な金ディーラーで取引されることで、汚れたゴールドバーはきれいになる。

2017年には、数百本見つかったが、偽造の高度化により、発見されない傾向にあるとの話。

結構な量が出回っている可能性がありますね。

純正と偽物の違いとして、純度が99.99%ではない点が指摘されています。スイスの精錬業者や税関によると、偽物の純度は、99.98%や99.90%とわずかに純度が劣る。

これ、純度が99.99%だったら判別しにくいですよね。

ゴールドロンダリングの対策

この問題を解決するための方法は、現在、対応中

  • メタロア:金地金に偽造を見抜けるようなインクで刻印。偽札防止に利用する紙幣の印刷と類似の技術
  • RAMP&バルカンビ:金地金の表面をスキャンして記録。記録と一致しているかを確認。いわゆる指紋みたいなものですね。
  • ロンドン貴金属市場協会(LBMA):偽造防止の基準を作成。世界的なデータベース構築を提案

一つ一つの金地金を記録したデータベースができるとゴールドロンダリングは少なくなりそうですね。でも、名前のない金を欲しがる需要は必ずあるので、正規の金地金市場に対して、闇で流通する市場ができてしまいそうです。

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