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パウエル議長の「これは量的緩和ではない=ステルスQE4スタートか?

FRBのパウエル議長。苦肉の策。量的緩和(QE)ではない、バランスシート拡大策を検討とデンバーでの講演。

量的緩和ではないということに失笑・苦笑など笑いが漏れる苦しい言い逃れを駆使。FRBは短期金利上昇を抑え、バランスシート再拡大を目指す様子。

This is not QE 量的緩和ではないステルスQE4

世界的な経済後退がリスクとされる中で、米国だけは好調を維持しており、中央銀行として判断に迷うところでしょう。

もともと、FRBは株価を維持する機関ではありません。しかし、今のFRBは、株価や景気の維持まで責任を負わされているかのよう。このまま、手をこまねいていて、株価・景気の悪化を放置することになれば、トランプ大統領をはじめとしたFRB懐疑派が、一斉に攻撃することになることは間違い有りません。

それゆえ、パウエル議長率いるFRBは、量的緩和ではない=バランスシート拡大策を取る方針を固めました。This is not QEは、後世に残りそうな言葉です。

短期市場であるレポ市場で、金利が急騰。国債を買い入れて、現金を市場に出す操作が、今回の目的。

レポ市場の金利が急騰したということは、資金の貸し手が不足したということである。借り手がそれまでの金利で資金を借りられなくなったので、金利が急騰したのである。

より厳密に言うとこれには2つの原因がある。1つには資金が不足したこと、もう1つは国債が多すぎるということである。国債が多すぎるとそれを担保にして短期で資金を借りようとする借り手が多くなり、貸し手が足りなくなるわけである。バランスシート拡大とレポ市場

ステルスQE4

議長の講演で市場が対応を求めていた3つの大きな課題があった。1)低すぎるインフレ率、2)通商協議の停滞、3)世界経済の減速だ。景気は好調だが、FRBの責務から離れた多くの問題の今後が見通せないなか、FRBがこうした課題にどの程度対応できるかは依然疑問だ。ロイター

FRBへのプレッシャーは相当なものだったと思います。このまま、株価維持=中央銀行の役目となれば、モラル・ハザード=危機の先送りになります。こうなるとわかっていたから、前任のイエレン氏は、議長を続けないと決めたのでしょうし。

ピーター・シフ氏をはじめ、ステルスQEとの指摘も強く、短期的に株価や金価格に燃料が投下されたと予想します。・・・しかし、将来は怖い怖い。

 パウエル議長はFOMCの次の動きについて明言を避けた。議長は「今後の政策は事前に設定されたコースにはない」とし、「次のFOMCは数週間先であり、われわれは今後入ってくる情報を注視していく」と述べた。  一方、講演後の質疑応答で議長は現状について、米金融当局が3回の利下げによって景気拡大を持続させるのに成功した1990年代の2つの例になぞらえてみせた。ブルームバーグ

さらに、以前の例をあげて、次回利下げに含みをもたせました。チャート的にもNYダウは、7月の高値より9月の高値が安く、あまり良い形ではありません。

●金スポット・NYダウのCFD GMOクリック証券 2019年10月10日

NY株価

金価格も1500ドル近辺でうろちょろと。

ステルスQE4に対するツイッターの反応

パウエル議長は、今回の準備供給拡大とQEを混同しないように主張。しかし、バランスシートは、QE3実施時よりも拡大。

QE3=881億ドルに対して、今回は1,760億ドル。

金価格は、1500ドル前後で推移。株価は、上下に動きながら、FRBの動きに注目しているところ。もちろん、米中貿易交渉の行方が大きな材料。

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