ウォールストリートジャーナルは、新型コロナウイルスが、世界のゴールド不足に拍車をかけるとのニュースを出しました。
新型コロナウイルスの大流行で、投資家や銀行家は、金の延べ棒やコインの深刻な不足に直面。クレディ・スイスグループは、顧客に、金の依頼をしないように要請。ロンドンでは、銀行家達が、プライベートジェットをチャーター、軍用貨物機で地金運び出そうとする動きがあるほど。
ウォール街の銀行家は、カナダに助けを求め、ロイヤル・カナディアン造幣局は、金の延べ棒の生産量を増やしてほしいとの要請に、苦しむことになった。
そして、2020年3月23日、ニューヨーク先物市場とロンドンの現物価格に大きな差が開くことになりました。コロナウイルスの流行で、流動性不足に陥ったため、通常ではありえない値鞘に。NY先物価格は、ロンドンよりも数十ドル高い水準へと押し上げられることに。
ペルーや南アフリカの鉱山、スイスの精錬所が閉鎖されるなど、ゴールドの現物供給にも問題が起きています。
NY金先物は、ロンドンからの地金輸送の不透明感で、受け渡しにリスクが生じていましたが、CMEは受渡規格を柔軟化で対応。100オンス以外に、400オンスやキロバーでも良いよと。この辺のテクニカルな動きも、24日の急伸、25日の急落の一因。東京市場はまだ、まともな感じかな。 pic.twitter.com/OqAeGQxpI8
— 小菅 努 (@kosuge_tsutomu) March 25, 2020
昨日のLBMA緊急声明。「ロンドンゴールドマーケットは開いています。しかしComex先物の値動きが大きすぎるため流動性に問題が出ました。LBMAはNYへの現物デリバリーを手助けし、世界のゴールド市場の効率的な働きを確実にすべくComexその他関係者と密接に協力しています。」 pic.twitter.com/DZB5tEdKus
— Bruce Ikemizu (@BruceIkeGold) March 24, 2020
1. 巨大な買いがCME(Comex)に入ったこと。
2. 最も活発にEFP裁定取引を行なっていた銀行が内部事情でほとんど開店休業にあること。
3. おそらく他のニューヨーク、ロンドンのトレーダーもコロナウイルスでオフィスに行けなくなっているのではないか。
と考えます。 https://t.co/AiViPPkS2l— Bruce Ikemizu (@BruceIkeGold) March 24, 2020
リーマン時を超える前代未聞の世界の中央銀行の量的緩和。これは決定的なゴールド上昇要因だと考えます。先週週初のFRBの無制限の緩和発表で僕はゴールドに対しての強気は決定的になったと考えます。リーマンショックの量的緩和でゴールド価格は3年で3倍になりました。 pic.twitter.com/HZ7xZeQxQd
— Bruce Ikemizu (@BruceIkeGold) March 28, 2020
中国やインドの金取引所でも同じことが生じています。
今、中国のSGE(上海黄金交易所)ではゴールドはLoco London Spot priceの50ドルディスカウントになっています。インドでは30ドルディスカウント。Comexは逆に40ドルのプレミアム。世界のゴールド価格はコロナウイルスを主因とする精錬や流通の問題で通常ではありえない歪みとなっています。
— Bruce Ikemizu (@BruceIkeGold) April 14, 2020
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