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  1. ファンダメンタル及び中銀
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2020年6月FOMCで、イールド・カーブ・コントロールを導入せず

注目の2020年6月のFOMCは、2022年までのゼロ金利政策維持も、YCC(イールド・カーブ・コントロール)は、採用せずで終えました。この結果を受けて、ドルは下落。NY金先物価格は、1オンス=1741ドルへと上昇。

今回は、量的緩和などの影響で、長期金利が上昇している中、イールド・カーブ・コントロールをどうするかについて、注目を集めていたFOMCでした。金価格にとって、金利は、最重要ポイント。金利上昇していけば、金は売られます。その点、2022年まで、ゼロ金利を維持する見通しを出してくれたため。金価格の上昇へと繋がりました。

2020年6月のFOMCは、イールド・カーブ・コントロールを導入せず

Eトレード・ファイナンシャルの投資戦略担当マネジングディレクター、マイク・ローウェンガート氏によるFOMC後の意見

マイナス金利は他国の中央銀行の手段かもしれないが、米国は明らかに遠ざけてきたものであり、その考えを曲げなかった今日の決定は当局のスタンスを再確認させた。V字回復を示す一部指標のすぐ後で、当局が米経済の構造的な脆弱(ぜいじゃく)性を認め、2022年までゼロ金利を維持する見通しを示したのは驚きだった。ブルームバーグ

2020年6月10日のFOMC:結果

●米10年債利回り:三井住友銀行

今、問題なのは、実体経済が悪いにもかかわらず、株高であること。FRBの量的緩和を頼りに上がる株価は、コロナ前の水準へと戻ってしまった。そして、FRBの債券買い入れは、拡大を止めている。中央銀行といえど、全ての国債を買い続けるわけにはいかないからです。

イールド・カーブ・コントロールについて

全般的な金利水準は依然として歴史的に低く、目先の上昇圧力は限られる。またECBの債券買い入れ拡大により、ドイツの国債利回りはイールドカーブ・コントロールを明示的に導入しなくても、上昇を抑制できる余地がある。それでもFEDウオッチャーは、9-10日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、長期金利への対応に関するヒントが出てくるかどうか注目するだろう。さらに言えば、金利が上がり始めるのは時間の問題かもしれない。伝統的に倹約を旨としてきたドイツ政府でさえ先週、新たな大型の財政支出計画を打ち出した。政府による多額の借り入れは、中銀が何らかの手を打たない限り、利回りを押し上げがちになる。そこで日銀のやり方をまねるのが一番手っ取り早い選択肢だ。イールド・カーブ・コントロールへの誘惑

イールド・カーブ・コントロールの功罪については、ニッセイ経済基礎研究所の上野 剛志氏が、まとめてくれています

(3) 経済への効果:実質金利押し下げ、緩和的な金融環境、円安圧力増幅

(3) 経済への副作用:国債市場の機能度低下、金融機関収益圧迫、円高要因化も

黒田日銀総裁が導入したイールド・カーブ・コントロール

ゼロヘッジもイールド・カーブ・コントロール(YCC)についてを分析しています。

●FRB:1942年から1951年のYCC:米株式は、年率5.6%の高利回り。戦後の高インフレ期である1946年から1949年は。株式にとってマイナス。高インフレと高債務の時代の中、YCCの元で、株式が上昇できることを示しています。

●日銀:2016年9月から導入。2016年9月から2017年11月までは、日本株の成績は良好。現地通貨建ての世界株を12%上回る。しかし、それ以降は、18%のアンダーパフォーム。さらに、YCC導入後の実質GDP成長率は、わずかに低下。(2016年以降の財政引き締めが影響している可能性)

●オーストラリア準備銀行:2020年3月から導入

●YCCについての主なリスクは、インフレリスク。4%以上のインフレは、株式のリターンに悪影響を及ぼす。

FRBの無限量的緩和が、金価格を上昇させることについての分析もお読みください。

ツイッターでの2020年6月FOMCについての意見

 

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