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イエレン次期財務長官は、米ドル高政策を取るのだろうか?

2021年の為替相場は、米ドル安の予想が、メイン。それに対して、次期財務長官候補のジャネット・イエレン氏は、強いドル政策に戻すようにプレッシャーを掛けられているとブルームバーグを中心に報じています。ちなみに、米ドル安=金価格高になりやすいため、金のブル筋も強気の予想が多い。

イエレン次期財務長官のドル高政策

トランプ大統領は、米国ファーストの元、為替相場も米ドル安を歓迎する方向でした。とはいえ、やはり、無制限の米ドル安誘導にするのではなく、バランスを取る形です。米国は、1995年に、強いドル政策を採用して、各国からの投資を引きつけていました。その中で、トランプ政権は、ドル安容認政策だったと言えるでしょう。

トランプ政権は、米ドル安政策を採用

  • トランプ大統領=米ドルが強すぎると、競争力を失う。
  • ムニューシン財務長官=長期的に強いドルが必要。通貨安は、米国の輸出に役立つ

このスタンスに対して、イエレン次期財務長官は、トランプ政権よりも強いドルを維持する方針を打ち出すのではないかと考えられています。そして、ラリー・サマーズ氏をはじめ、元財務長官達の意見も強いドルを維持すべきと語っています。

●ラリー・サマーズ:バイデン氏の財政拡大政策を考えると米ドル高を支持する方が賢明。世界の金融システムでのドルの役割を重視すべき

●ヘンリー・ポールソン:連邦債務は、第二次世界対戦終結以来、最大になっている。増加する国債の金利を抑えて、発行を減らしていかないと、米ドルは下落する。そうなると、ワシントンは、支払うことができなくなる。

●各通貨ペアの月足チャート:米ドル/円、ユーロ/ドル、英ポンド/米ドル、米ドル/スイス・フラン 2020年12月28日

各通貨ペア

イエレン財務長官は、安くなるドルを食い止める役割をはたすのでは?

ごく当たり前の主張ですね。イエレン氏自身、ドル安の有効性を過去に主張したことも多く、どちらかに偏っているわけではありません。ドルが高い安いというのは、相対的なことであり、その時の為替レートのレベル次第ですからね。

その中で、イエレン氏の強いドル政策を取るとの主張がなされているのには、いくつかの理由があります。

  • 2020年に、米ドルが安くなった。
  • トランプ政権の期間、他国が通貨安政策を取っていると非難を続けた

米ドル安によって、他国の経済的な安定が失われるリスク。米国債を保有していても目減りしていくリスクについて、注目されているということでしょう。米ドルが弱くなるのは、大幅な財政赤字からも仕方ないこと。それゆえに、金価格も上昇しているということ。

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新型コロナウイルスで大きなダメージを受けている米国は、強力な財政拡大策を取ることが予想できます。そして、バイデン次期政権は、他国との協調路線に傾くことから、米ドル安による輸出拡大(他国は、通貨高による輸出減少)をあからさまにできないとの見通し。

ジェフリーズの外国為替グローバル責任者ブラッド・ベクテル氏は「イエレン氏はFRB当局者としてなら、インフレと輸出に関連して弱いドルのメリットを口にすることができる」と指摘。「しかし、財務長官としての典型的な姿勢は強いドル政策だ」と述べた。ブルームバーグ

そういった観点から、イエレン氏は、強いドル政策を打ち出してくる可能性があります。しかし、現在の状況からは、本当に強いドルを望むというよりドル安を食い止めるカードの一つとして使うのだと思います。

金価格にとっては、ややベア要因ですし、財務長官による口先介入には、気をつけるべきでしょう。

いよいよ、イエレン氏の指名承認公聴会。ドル安を目指さない方向??

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