金価格は、このところ反発傾向を見せています。NY金は、12/15の1124.3ドルを底値にして、緩やかに上昇し2017年に入ってからも上昇傾向。
トランプ勝利の跡、減税・財政出動を受けての、金利高・株高が一段落して調整が入る中で、金相場にも買戻しが入っている状況。
●金相場をはじめとした金融市場の日足チャート:GMOクリック証券のCFD
米国の長期金利が2.5%台から2.4%台へと低下、インフレヘッジの動き・中国の旧正月向けの需要増加などが金相場上昇の要因。
米国の状況
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トランプ政権の誕生で、米経済の成長加速をFRBメンバーが予想していることをFOMCメンバーは指摘。
米国の12月雇用統計は、労働市場の勢いを確認。
- 非農業部門雇用者数:15.6万人増加
- 失業率:4.7%
- 平均時給(前年同月比):+2.9%
雇用者数や失業率は悪い数字も平均時給が大きく上昇。
雇用の増加は、今後、難しくなる可能性があるが、賃金インフレの兆候が見られることから、FRBはインフレへの取り組みを求められる可能性がある。
1月11日には、トランプ氏の記者会見があり、こちらの発言内容にも注目したい。
中国は、旧正月やトランプ氏との関係などがこれからの課題。旧正月の間、動き難いことから投機筋に狙われる可能性もあるため、中国関係のポジションは要注意です。
これを受けてオフショア人民元が過去2日間で+1.8%という、2010年以来過去最大の上昇を演じました。
このタイミングで中国人民銀行が人民元のテコ入れに乗り出したのは、アメリカの政治カレンダーを考慮した動きだと思われます。
まずドナルド・トランプは1月11日にプレス・カンファレンスを行います。このプレス・カンファレンスを、最初の予定を変更して11日に持ってきた直接の理由は、その日、オバマ大統領が最後の演説を行うからです。
●NY金価格の日足チャート:EVOCX
白金価格の上昇:白金とパラジウムの化学需要増加
プラチナに朗報です。トムソンロイター参加のGFMSのレポートによるとプラチナとパラジウムの需要が世界的に増加とのニュースで大きく上昇。900ドルを割り込んでいたNY白金価格は972.1ドルで週末を迎えました。
*2016年プラチナの化学需要は17.2トンと前年比+16%増加、パラジウムの
化学需要は13.5トンと前年比+10%増加と推定。
2017年のプラチナ市場は、全体的に供給不足が予想されています。南アフリカのプラチナ鉱山はコスト高の山を閉山していく方向。また、労働組合のストライキが連続していることもコスト高要因。米国を中心に世界景気が回復していけば、プラチナ価格が上昇する要因になる。
中長期的には、電気自動車の普及などで排ガス触媒需要が減る可能性があることで、プラチナ価格が下がるリスクもある。
●NY白金価格週足チャート:EVOCX
米国でJPモルガンなど金融機関の決算が待っており、トランプラリー再開されるかどうか注目が集まります。
トランプ氏の会見・イエレン議長の講演なども注目材料。
■来週の注目スケジュール
1月 9日(月):独貿易収支、ユーロ圏失業率、米消費者信用残高など
1月10日(火):消費動者態度指数、中消費者物価指数、米求人件数など
1月11日(水):景気動向指数、英鉱工業生産指数、トランプ次期米大統領会見など
1月12日(木):東京オフィス空室率、欧鉱工業生産、イエレンFRB議長講演など
1月13日(金):米小売売上高、米ミシガン大学消費者信頼感指数、中貿易収支などフィスコ
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