2021年6月15・16日、FedのFOMCは、金融政策こそ現状維持だったもののテーパリングを開始する意図を表明。新型コロナウイルスについては、ワクチン接種による効果を評価。
目次
2021年6月のFOMCは、金融引き締めに向けてタカ派で終わる
2023年の利上げを前向きに捉えるなど、金融引き締めに向けて、地ならしを行った格好です。
利上げについては、2023年が有力も2022年の利上げ予想も増えており、ややタカ派なFOMCとなりました。
◆FOMCまとめ
さきほど記者会見が終わりました。とりいそぎ要点まとめです。スピード最優先のため、不十分なところもあると思います。ご感想などつぶやいて頂ければ幸いです。皆様のフィードバックを受けて、また試行錯誤を重ねていきます
※さきほどのツイート一部誤記があり削除し再投稿しました🙇♂️ pic.twitter.com/xGNy3BTtq9— 後藤達也(日本経済新聞) (@goto_nikkei) June 16, 2021
【速報】FOMC
・金融政策は現状維持
・2023年の政策金利前提
・利上げ:13人
・ゼロ金利:5人
・前回はゼロ金利過半
・声明には「テーパリング議論着手」の言及なし
→会見で言及の可能性も
・インフレ「一時的」
・3:30~パウエル会見
→速報します▽FRBのリンクhttps://t.co/Mldfj7UYIN
— 後藤達也(日本経済新聞) (@goto_nikkei) June 16, 2021
2021年6月FOMCは、テーパリングを示唆して、市場の反応
米国株まとめ
ダウ-0.77% ナス-0.24% SP500-0.54% ラッセル-0.23% もみ+2.24%
・FOMC前に警戒感高まり
・FOMCはほぼ規定路線
-インフレ一時的
-利上げ少し早まる可能性
-パウちゃんテーパリングは煙にまく
→ナスやアークなど急回復、変化無し状態に
→四半期末リバランス警戒か
大型弱く環境など強い pic.twitter.com/CGXKLMevk2— もみあげ🇺🇸 米国株投資 (@momiage0088) June 16, 2021
NY 06/17
・ダウ平均-210.22ドル、FOMC後の売り継続
・米長期金利-0.070%、FOMC後の金利上昇続かず
・ドル指数+0.78、ドル円110.25円。対ユーロでドル高
・金-86.60ドル、米金利急低下もドル高で軟調
・原油-1.11ドル、ドル高で一時70ドル割れ— 小菅 努 (@kosuge_tsutomu) June 17, 2021
本日、ザイFX!で公開した今井雅人さんの記事。
FOMC発表を受けた今井さんの為替相場見通しは?
FOMCで将来的な利上げの可能性示唆! 徐々に米長期金利や米ドル上昇の流れへhttps://t.co/mJpcZEHFSV #fx
— 井口稔@ザイFX!編集部 (@Neko_Iguchi) June 17, 2021
ドル指数は2カ月ぶり高値更新。債券市場はFOMC前後で大きな金利変動回避も、対ユーロを中心にドル高継続。米欧の金融政策環境の格差を重視。GSはドル安見通し維持も、短期のユーロ買い・ドル売り推奨撤回。
一方、ドル円は米金利低下で上げ一服。対応が割れている。 pic.twitter.com/Doj2eptZSX
— 小菅 努 (@kosuge_tsutomu) June 17, 2021
米ドル/円については、ドル買い以上の日本円買いの流れ
★通貨強弱
FOMCを消化して、米ドル買いの流れは継続も、それ以上に日本円買いの流れが強まる展開
ドル円は反落して110円前半
ユーロドルは下値を試して1.19割れ間近
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通貨強弱ツール byトレイダーズ証券 https://t.co/LXRcqiVoOa https://t.co/FarajUBh8U pic.twitter.com/c7IUE2wsnx— 羊飼いFX (@hitsuzikai) June 17, 2021
テーパリングの開始時期について、ジャクソンホールあたりか?
広瀬氏は、ジャクソンホールシンポジウムでの宣言を予想。
今回のFOMCではFRBが今何を考えているか? に関して大きなメッセージの変更がありました。具体的にはもう失業者が問題なのではなく、むしろインフレ対策の方が重要だとシグナルされました。その関係で、そろそろ今行われている債券買い入れプログラムも手仕舞いしはじめないといけないとFRBは考えています。たぶん8月のジャクソンホール・シンポジウムあたりでテーパーリング開始が宣言されると思います。FOMCでのパウエル議長
NRIの木内氏の意見。
- 2021年8月ジャクソンホールで、テーパリング示唆
- 12月FOMCで、テーパリング開始
ニューヨーク連銀が今年3月に実施したプライマリーディーラー調査によると、FRBは2022年1-3月期に債券購入の縮小を開始し、翌年末には終えると予想されている。前回は、2013年5月にFRBがテーパリングを示唆し、実際に開始したのは2013年12月だった。その間、約7か月である。しかし、当時は、金融市場の混乱への配慮から、テーパリング開始の時期が遅れた面がある。今回は、そうはならないとすれば、テーパリング実施までの時間はもう少し短いのではないか。そう考えると、今年8月のジャクソンホールでテーパリングが示唆され、12月の今年最後のFOMCでテーパリングが開始される可能性も十分にあるのではないか。木内登英氏:FRBとジャクソンホール
2023年の利上げ見込みで、ゴールドの下げ。
テーパリング・2023年の利上げ予想で、米ドルの上昇。それにつれて、ゴールドは下落。
その後、長期金利が低下するも、ゴールドは戻らず。
おはようございます。下げましたね。FOMCの2023年に2度の金利上げという見込みは貴金属を含む商品市場に投資家のパニック売りを引き起こしました。昨晩は金利は1.58から1.50%まで大きく下落したのですが、ゴールドはそれに反応しないところが、まさにパニックの売り象徴でしょう。 pic.twitter.com/eSRGPkakf2
— Bruce Ikemizu (@BruceIkeGold) June 17, 2021
【Dealer’s Voice】
🇺🇸新規失業保険申請件数が今年4月29日ぶりに増加したことを受けて、🇺🇸米長期金利は昨日のFOMC前の水準まで急低下しています。
マーケットはFOMCのタカ派な結果を短期的には消化したと考えらるため、ここからは足元のリスクオフムードがどこまで続くか注目です🧐 pic.twitter.com/ZQL8YbvoEl— みんなのFX|トレイダーズ証券 (@Min_FX) June 17, 2021
こちらの新規失業保険申請増加がリスクムードを再燃させました。
🇺🇸失業保険
下記の通り、新規申請が再び増加しました。継続受給は市場の減少予想に対して横ばい。手厚い失業保険が影響しているのか、求職になお鈍さがあるようです(注)米雇用は今後の金融政策や金融市場を左右します。この統計は週次で速報性が高く、このフォーマットで毎週ツイートしています pic.twitter.com/GL1L2JlBlG
— 後藤達也(日本経済新聞) (@goto_nikkei) June 17, 2021
テーパリングは成功するのか
バーナンキ時代に、金価格をはじめ、株価が暴落したバーナンキショックに比べると、穏当に終わったパウエル氏のテーパリング示唆。
しかし、今後、実際に引き締めやテーパリングを行うと、株価の暴落というショックが起きるリスクは残っています。その時、そのまま金融引締を続けられるでしょうか。ドーピング漬けになっている市場を無視して、引き締めを行うのか。その時、インフレがどうなっているのか。
Fedは、インフレ・雇用・株価というコントロールしにくい3つの重要ポイントを操作していくことになります。
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