2019年6月のFOMCは、利下げこそなかったものの、年内利下げに向けての地ならしという印象。年内0.5%の利下げを行う可能性が示唆されました。
この結果から、米株を中心に株価は上昇。米ドルは売られて、ゴールドは大きく上昇。米国とイランの緊張激化のニュースも出てきており、金価格の上昇が目立ちます。地政学リスク拡大や戦争等があると金は買われます。
2019年6月のFOMCでFRBは利下げを示唆
FRBの利下げ路線は、金利がつかない金価格に大いなるプラス材料。
今回のFOMCでは17人の政策当局者のうち7人が年末までに政策金利を0.5%ポイント引き下げることが適切になるとの見解を表明。1人が0.25%ポイントの利下げが適切との見方を示した。長期のFF金利見通しは2.80%から2.50%に引き下げられた。FOMC結果
●金スポットの日足チャート GMOクリック証券のCFD 2019年6月21日
株も不動産も、FRBの利下げ路線への転換を受けて、大幅に上昇。金のスポット価格は、6/21に1400ドルを超えました。
ゴールドマン・サックスの利下げ予想は、7月と9月。金利先物市場では、年内に三回の利下げとの予想にもなっており、米国の金利は大きな転換を迎えました。
ただ、雇用の好調、物価も落ち着いている中で、株価とトランプ大統領に催促されるような形で、利下げをしていいのかなと思います。正直、利上げは論外ですが、利下げする程なのでしょうか。直近の相場には関係ありませんが、後で大いなるしっぺ返しが起きそうで心配です。
株式市場は、FRBの利下げ示唆を歓迎して、大幅に上昇しています。しかし、経済が悪いからこそ利下げするのであり、そういった局面では、株価は下がるはず。にもかかわらず高い株。どこかの時点で、マネーの流れが大きく変わるような気がいたします。
急上昇するゴールドと上がらないプラチナ
そして急騰するゴールドに対して、ほとんど上がらないプラチナ。その結果プラチナーゴールドのスプレッド(値差)は566ドルと過去最高を大きく更新。ゴールド1400ドルになればプラチナは1000ドルくらいまで引っ張られると期待したけど、どうも難しそう。 pic.twitter.com/k8BWNruEGG
— Bruce Ikemizu (@BruceIkeGold) June 20, 2019
金価格の長期的な展望は、FRBの利下げ路線転換を受けて上昇を予想しています。
1400ドルのレジスタンスを突破。
イラン攻撃命令について
今回の大幅なゴールドの上昇は、トランプ大統領のイラン攻撃命令撤回⇒攻撃命令出していたんだというサプライズも影響しています。
米ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙によると、トランプ米大統領は21日、イランが米軍の無人偵察機を撃墜したことを受け、報復措置として同国への軍事攻撃を承認したが、発動は撤回した。
米国とイランの緊張も金価格の上昇要因。引き続き、イスラエルやサウジアラビアも絡んだ両国の動向に注目です!
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