2019年9月の金価格は、金利&米ドルの上昇で一時停止しています。NY金は、1,500ドル前後でのレンジ相場へと変化。9月及び10月はやや弱気相場化。その中で、金ETF(上場投資信託)は、残高をふたしており、最大手のSPDRゴールドシェアは、9月30日時点で、920.5トンの金を保有。2019年に金ETFは、378トンの増加を見せています。情報は、WGCの記事より「グローバル・ゴールドETF・ホールディング&フロー」
金ETFの保有量は、過去最高の2855.3トンに増えた
金ETFは、9月に78.6トン増加し、史上最高の2855.3トンに増加。過去最高だった2012年後半を超えるレベル。その時は、1700ドル近い金価格。そして、北米のファンドに集中。現在は、北米と欧州に分散。
金ETFの地域別保有量
- 北米:1,447.4トン
- 欧州:1,288トン
- アジア:84.9トン
- その他:35.0トン
金を保有する人たちは。インド・中国・ロシアなど新興国で増加中も金ETFの上場先は、北米と欧州がほとんど。あわせて96%と圧倒的なシェア。今後、中国や日本のETFがシェアを奪う日は来るのでしょうか。中国が伸びる可能性は出てくると思うのですが、日本の伸びはいまいち、期待できないかも。
金価格は、世界の中央銀行が、利下げや量的緩和拡大に転じたことで、上昇しました。その動きが落ち着き、米金利と米ドルが上昇した秋は、金も下落に転じています。しかし、それでも金は、高値圏を維持しており、金ETFの人気は高いまま。
Global trading volumes remained high across markets, finishing the month at US$183bn a day, but fell 10% from August levels. Volumes on the Shanghai Futures Exchange (SFE) remained elevated, at US$20bn a day, well above the 2019 y-t-d average of US$9bn and the full year 2018 average of US$3bn.WGC
グローバルな金取引のボリュームは、高水準。8月のレベルからは10%減。上海先物取引所は、1日200億米ドルと非常に多い。2018年平均の3倍以上。中国の金取引は、相変わらず、凄い数字を叩き出しています。
やや上昇したとはいえ、世界の金利は低いままで、ソブリン債の80%以上がマイナス金利の状態。
先日、小泉進次郎氏と結婚した滝川クリステルさんの資産が公開されましたね。その資産2.9億円のうち、国債が1.5億円ということで話題になりました。個人向け国債は、マイナス金利でも、最低金利0.05%が保障されています。とはいえ、ほとんど利益が出ないことに変わり有りません。
主な金ETFとその保有量
- SPDRゴールドシェア :米国 920.5トン
- iShares Gold Trust:米国 342.4トン
- XtrackersフィジカルゴールドユーロヘッジETC:ドイツ 48.9トン
- ETFSフィジカルスイスゴールド:イギリス 49.8トン
- Sprott Gold Bullion Fund カナダ:4.4トン
- iShares Physical Gold ETC イギリス:139.0トン
- SPDR Gold MiniShares Trust:米国 22.0トン
- Bosera Gold Exchange TradeオープンエンドファンドETF:中国 14.5トン
- Invesco Physical Gold ETC:イギリス 148.9トン
- ETFS Metal Securities Australia Ltd-ETFSフィジカルゴールド:オーストラリア 14.6トン
金ETFは、米国のシェアが非常に大きい。特に、SPDRゴールドシェアの動きが最も大切。
ただ、ここまで、人気を維持しているとはいえ、米ドル高の継続及び中国&インドの需要減少リスクは弱材料。
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