プラチナ価格は、新型コロナウイルスの発生で安値を付けており、ここが底値になるかどうか注目です。
Seeking Alphaのサイトに、プラチナの需給について、きれいにまとまっていましたので、ご紹介します。同じ貴金属でも金価格の上昇に対して、プラチナ価格は、低いまま。2020年3月にコロナウイルスによる需要減少で、急落した後、戻してはいるものの、本格上昇には至っていません。しかし、プラチナの下落トレンドは、終わりを迎えているという予想を池水氏が紹介しているように、そろそろ底値かもという見通しがいくつかでてきました。
2020年プラチナ価格は底打ちか？
プラチナ価格は、ディーゼルエンジン問題で下落を続けてきました。しかし、金価格の上昇に引っ張られて、底打ちの可能性があります。
Bloombergのアナリストは「プラチナの長い下落トレンドは逆転する目前に来ており、はっきりとした段階を経て上昇すればそれがより明確になるだろう。原油同様、価格は底値を打ったと思われ、$900以上が維持されれば回復見通し、$1000を抜ければ強気相場に変わるだろう。」と言ってます。#platinum
— Bruce Ikemizu (@BruceIkeGold) June 28, 2020
リーマン・ショック後の安値レベルまで、下落していますから、安値で買いたくなる投資家も出てきているでしょう。
プラチナ価格が低迷している原因
- 2015年に、ドイツのフォルクスワーゲンが、ディーゼルエンジンの排ガス処理を改ざんして以来、プラチナ市場は苦境にある。その後、プラチナ需要は、弱くなり、価格は下がった。プラチナとディーゼルエンジンについて
- 欧州の消費者は、ディーゼルエンジン者を敬遠。自動車産業は、自動車触媒に使用するプラチナの最大の需要源。自動車産業を除けば、プラチナは過剰供給となる。
- 新型コロナウイルスの影響で、プラチナの工業用需要は、更に弱くなる
- 2020年3月、プラチナ価格は、40％近くげらくし、一時は、600ドルを割り込んだ
- 金価格に対し、プラチナは安くなった
#ゴールドプラチナスプレッド が966ドル（ゴールドがプラチナよりも966ドル高い）、ゴールドはプラチナの2.2倍となりました。こんな時代が来るとは10年前は想像もできませんでした。10年前はプラチナはゴールドよりも300ドル高かった。。#gold #platinum pic.twitter.com/JyMVHhGCvV
— Bruce Ikemizu (@BruceIkeGold) June 27, 2020
プラチナは、その希少性から、ゴールドよりも高い貴金属でした。それが、今は、2倍以上の価格差を付けています。
低迷するプラチナが上昇する可能性
需給の関係上、安くなった商品は、供給が減り、後の上昇につながる可能性があります。ここでは、プラチナが上昇する可能性を見ていきましょう。
まず、金の代替品として、プラチナの需要は回復するのかどうかという点ですが・・・プラチナ価格のさらなる下落を期待して、購入を先延ばしにする可能性があり、中国では、プラチナジュエリーの需要が減少して、価格は下がっている。
●供給ショック：南アフリカのストライキが起きれば、供給不足で、プラチナは上昇する。しかし、ストライキは、短命で終わることが多く、生産が再開すれば、プラチナ価格は元に戻る。
●プラチナの投資需要増加：プラチナの投資需要が増加し、近年の供給過剰がようやく、供給不足に転じています。
ジョンソン・マッセイのデータによると、プラチナの需給は、2019年に-265千オンスの供給不足。
金が、ようやく、レジスタンスを突破して上昇しており、金価格の上昇は、銀やプラチナなどの貴金属への関心も高まるはず。
プラチナがゴールドを上回ることはない。
プラチナの需給が変化したことで、プラチナ価格も、従来の下落トレンドから変化する可能性はあるでしょう。しかし、プラチナ価格が安いのには理由があり、ディーゼル車が復活しない鍵Ｒい、大幅に上昇する可能性は低いでしょう。
ただし、金投資が増えたため、プラチナにも恩恵がある可能性があります。金価格が上昇すれば、プラチナも1000ドルを突破する可能性が高くなります。
さて、プラチナは、金価格に引っ張られて上昇する可能性ありということですね。そのため、金価格の上昇が止まれば、プラチナもまた止まる可能性あり。ただし、ゴールド不足や価格上昇が深刻になれば、代替品としての需要も増える可能性があります。
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