11月から2月が婚礼シーズンを迎えるインドは、経済成長に伴い富裕層の結婚式が豪華になりつつあります。
金(Gold)をふんだんに使った衣装や宝飾品でキラキラ輝く美しい式が主流です。
日本の結婚式は地味婚やレストランウェディングなど小規模の式が増えているのに逆ですね。
約12億人の人口を持つ大国インドは、年間1000万組を超すカップルが結婚式をあげ、婚礼産業の規模は約3兆円に達するとのこと。
インドの結婚式が豪華な理由
カースト制度による階級意識が、今も根強く残るインドでは、結婚式はステイタスの一つ。
特にカーストの高い富裕層にとって、周囲に見劣りしない結婚式をあげなければいかないと考えています。
もちろん、大多数を占める貧困層にとっては遠い世界の話ですが、お金持ちにとっては重要なのです。
花嫁が持参するダウリー
インドの結婚式は昔ながらの見合いが中心。となると家柄重視です。
公的にはカースト制度は、廃止されていますが、実質的には存続しています。悲しい話ですが、先日もカースト違いの恋愛が引き裂かれて命を奪われてしまう痛ましい事件が生じていました。
なお、結婚式の費用の大部分は、新婦側が負担するため、娘が3人いると家が傾くと言われます。
花嫁の家族が現金や車・家電製品などを持参するのが「ダウリー」です。インド政府は1961年に禁止法を出していますが無くなる気配はありません。
このダウリーの金額が少ないと継続しての要求や嫁いじめ・殺害などが起きる可能性すらあります。
ハムラビ法典に発する慣習
ビームラーオ・ラームジー・アンベードカル氏のように最下層カースト(不可触賎民:ダリット)から政治家にかり改革に尽力した人物もいますが、インドの抱える大きな問題がカースト制度。
インドの結婚式での金需要:美と魔除け
インド人は、アクセサリーとして金(22K)を好み、普段から使用します。女性は、金色のサリーや金のネックレスやバングルなどを身につけて結婚式に臨みます。
金は、魔除けや厄除けの役割を持つと言われ、花嫁は金のアクセサリーで着飾り嫁に行きます。
価格:8,400円 |
もちろん、魔除けの意味の一つに、何かあったら、金を売ってお金にしろとの意思が込められているのでしょう。
社会保障が未発達で女性の地位も低いインドでは、金(Gold)は、保険になるのだと思います。
また、確かに美しさという面においても、インド人の肌に金色の装飾品は映えますね。
インドの金投資
この結婚式の習慣から、インドの需要は伸びています。
金の宝飾品需要は、インドがトップでそれに続くのが中国。
あまりにも、金投資の熱が強過ぎて経常収支が悪化し、金輸入規制を行わなければいけない程。
富裕層は、結婚式の予算に3千万円以上かけることもあり、金製品・宝飾品・海外旅行など世界中の婚礼産業が熱い視線を注いでいます。
娘が生まれた時から将来の嫁入りのために、金地金やアクセサリーをコツコツ買いためる親も多いとのこと。
・インドのジュエリーショップ:GRTブライダルコレクション(Gold)
通貨「インドルピー」の価格が安定しないことも多いことから資産として金投資を行う目的も持っています。
2013年は、インドルピー(USD/INR)安が進行中。
クリスチャン・ディオールやエルメスなどのブランドから旅行会社までインドに熱く参入中!