NY金・東京金とも安値をつけつつある。東京の円建て金価格は、8ヶ月ぶりの安値。7月21日の精算値は4400円。NY金価格も安い。
きっかけは、FRBイエレン議長の利上げが近いとの発言。年内利上げましてや9月利上げの見通しが高まる中、相対的に金は売られやすい。20日上海金市場では大量の売りが出たとのこと。
●DMMCFD日足チャート
1,100ドルを割り込む。大きく下落
2015年7月の金価格変動要因
- 金ETF:SPDRゴールドシェアの残高は694トンに減少(2013年6月に金ETF1000トン割れ)
- ギリシャ危機の落ち着き。融資延長の方向
- イランと欧米6カ国の核合意承認
- 値下がりによる需要増加
- 中国の株・不動産下落
- 中国との地政学リスク
- イスラムを巡る争い(ISIS)
21日の東京市場はサーキット・ブレーカーが働き、取引を一時中断した程。
米国の利上げ間近と目されているため、金利を産まないゴールドは売られる状況が続いている。
一方、国連安保理は7月20日にイランと欧米6ヶ国との核合意を承認。イランの原油禁輸などの経済制裁が解除される見通し。これは原油への売り圧力。
そして、デフレや政治的安定などから金価格への下落圧力にもつながる。
●DMMCFDチャート:2015年7月22日:1トロイオンス1092ドル
NY金価格は緩やかなダウントレンド。2014年11月3日の安値1122ドルもブレイク。(DMMCFD上での価格)
中国の株価下落や新興国危機の再来などで、米国利上げが止まらない限り、金下落の流れは変わらないかもしれません。しかし、月足で見た下げ足はダウントレンド内での動きを維持していることから、急激な下落は考え難いか。