ドル建て金価格の下落トレンドに変化なし:2016年11月28日週の金相場見通し

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ドル建て金価格は、下落トレンドに変化無しで、ついに1200ドルを割り込みました。NY・日本の株高と長期金利は上昇は継続。

米ドル/円が113円に乗せたこともあり、日本国内の東京金先物価格は、横這いの4278円で引けました。

米国の利上げが近いこと・トランプ氏のビジネス優先&財政出動の方針から、引き続き、株高・金相場安の状況となっています。

現在の金相場を取り巻く状況:2016年11月末~12月

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トランプ候補の勝利からすっかり流れが変わり、金利を生まない金相場にとって苦しい展開が続きます。リスク要因は多々あるものの、流れに逆らわない方がいいでしょう。

相場の動き

株価・金利は急激な上昇。金・プラチナは大きく下落。原油は横ばい。

チャート

MARKETHACKの広瀬氏によると、トランプ氏は、レーガン大統領よりもニクソン大統領に近いとのこと。エスタブリッシュメントに対する反発と大きな政府(社会福祉やインフラ投資)を志向。

ニクソン大統領は、ウォーターゲート事件により失脚したため、評価の低い大統領になっています。ところが、ベトナム戦争終結・中国との国交回復・ソ連との核削減交渉・社会福祉の向上に取り組むなど功績の面も多い人物。

【大きな政府、小さな政府】

ところで日本のマスコミはトランプをロナルド・レーガンと比較したがるようですが、これは明らかに間違っています。

まずレーガンは「小さな政府」を目指していたのに対し、トランプはニクソン流の「大きな政府」が好きです。「社会福祉制度を縮小する気は無い」と選挙戦の早々からトランプが言っていたのは、そのためです。

これに対し、トランプは「政府は大きく、貿易には背を向け、軍備だけは拡張する」と言っているわけだから、「ネオコン」とは相容れない立場です。トランプ政権を理解するためのカギ

大きな政府として、社会福祉やインフラに力を入れる一方で、規制緩和でビジネスを促進させる。問題になるのは財源をどうするかという一点。近年の経済学は、緊縮財政・市場優先・政府財政の均衡派が主流でした。

トランプ氏は、低金利の今こそ、政府が借金をすることで、老朽化した橋や道路を修復する考えを持っています。

過度なドル高進行は困る

 

米ドル/円・ユーロドル・ゴールド

そんなトランプ政権にとって、政権成立前の過度なドル高は避けたいはず。上のチャートを見ると米ドル/円・ユーロ/ドル共に、大きくドル高に動いていることをお分かり頂けると思います。NY金価格もユーロ/ドルと同じような動きで下落。

米国の12月利上げもだいぶ、織り込まれていますので、そろそろ、米ドル高路線も一服する可能性あり。ただ、米国が財政拡大路線に舵を切っているので、中長期的な路線としてドル高にならざるを得ない面があります。

何しろ、ユーロは、12/4のイタリア国民投票をはじめとして、2017年に選挙が盛りだくさん。選挙の結果次第では、ユーロの結束に大きなヒビが入ります。

欧州の政治的なリスクが一段と大きくなり、正念場になると考えています。同年4~5月にフランスの大統領選挙、6月にはフランスの国民議会選挙、9月にはドイツの連邦議会選挙と、欧州統合を推進してきた二大国の選挙結果が、政治的なリスクとして非常に心配されているからです。東洋経済

イタリア・フランス・ドイツなどの国々がユーロ・EUにノーを突きつけたら・・・2017年最大のリスクがこれ。大手メディアの予想が当てにならないのは2016年に分かったはずですからね。

金価格の動きをしっかり見ておきましょう。

■来週の注目スケジュール
11月28日(月):伸銅品生産統計、ドラギECB総裁が欧州議会委員会で証言など
11月29日(火):有効求人倍率、米7-9月GDP改定値、米消費者信頼感指数など
11月30日(水):鉱工業生産指数、独失業率、米ADP全米雇用報告、米個人所得など
12月 1日(木):法人企業統計調査、米ISM製造業景気指数、中製造業PMIなど
12月 2日(金):米非農業部門雇用者数、欧生産者物価指数など
12月 4日(日):イタリア国民投票など

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