2013年12月4日に、ビットコイン価格は一時的に金価格を上回る1,240ドルをつけました。
同日の金価格は、1トロイオンス1,210.8ドル〜1,251.5ドルで推移。
しかし、その後に暴落し12月7日には649.99ドルまで下げています。
日本円でも1ビットコイン12万3100円(12月4日)まで上昇後に7日には6万5115円まで下落
ビットコインが金価格を超え上昇した理由
通貨としての国境がなく、世界共通の通貨となる可能性がある。
世界中、同じ通貨でのオンラインショッピングやさまざまな支払や送金が可能。
国による管理や金融機関を介さない世界初のデジタル通貨
政治や経済の変動や権力者の支配に左右されない
ビットコインは、発行数を決めている。ビットコインコレクション
急激な上昇は、話題が世界に広まったために、クールで最先端のものを扱う人々の注目を集めたこと。
さらに、CNNによると中国での取引量が、日本のマウントゴックスや欧州のビットスタンプといったビットコイン取引所を抜いて、1日当たり10万枚、取引金額は4億元(約67億円)に達する程に人気化。
中国人は、金を選好する意識が強く、政府や通貨に対して信用の薄い民族性を持ちます。そこにビットコインの共通性がはまったのでしょう。
中国最大のインターネット検索サイト「バイドゥ(百度)」でも一部のサービスで利用できるようになるなど決済手段としての価値が高まったこともきっかけです。
暴落の理由
ところが、チャートを見ても分かるとおり、バブルと呼べる程の上昇率です。
2013年11月10日時点でも462ドルだったのですから約1ヶ月で3倍!
そこに、中国人民銀行は、「ビットコインのリスク防止に関する通知」を出したのです。
この通知によると
- ビットコインは通貨として市場で流通・使用はできない。
- 各金融機関。決済機関は取り扱いおよび価格設定できない
- 特定の用途に使用するバーチャルな製品
- 法律によって補償できない
- 一般人が自らリスクを負担して取引参加するのは自由
さらに、フランス銀行もビットコインの価格は本質的に不安定でユーザーは本物の通貨との交換が難しくなる可能性があると指摘。2014年に東京のマウントゴックスで一時支払停止も生じる。
その匿名性からマネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金に利用されかねない面もあるとの見方を示した。
今回の金価格を超える上昇はバブルだったとはいえ、仮想通貨の未来はこれからです。
なぜなら決済手段として便利ですから。現在、世界共通通貨的地位にある金のライバルになる可能性もゼロではありません。
日本円から米ドルやユーロ・豪ドルなど現地通貨に両替するときの手数料の高さに驚いた経験を持つ方は多いのではないでしょうか?
外貨預金や両替そして海外送金手数料の面倒さと高さを銀行が改善しない限り、何らかの代替手段が出てくる可能性は高いと思います。金貨や金塊を持ち歩いて支払うわけにはいきませんからね。
通貨の発行権は近代国家の根本。つまり国家への挑戦だという意見も!今、世界では国の有り方や意義、そして移民・文化・金融ということに対しての存在が問われています。さあ、仮想通貨と法定通貨の争いはどう収拾するのでしょうか。