金ETFは、金価格に連動した上場投資信託のことです。
金の美しさに魅せられると金貨や金地金を持ちますが、「金は投資目的」と割り切るのなら、現物以外の金投資を検討できます。
「金ETF」の概要
ETFは「Exchange Traded Fund」を省略した名前で、日本語では「上場投資信託」といいます。これは、証券取引所に上場している投資信託(投信)のことです。
投資信託は、個人投資家から集めた資金を運用のプロ(ファンドマネージャージャー)が株式や債券、コモディティ商品)などで運用する金融商品です。投資信託は、取引所に上場し自由に取引できる上場型(ETF)と非上場の投資信託があります。
株式の投資信託を保有したことのある方は多いと思います。金ETFは、「投資信託の金」バージョンで証券取引所に上場されていると覚えておきましょう。
金ETFはどこで買える?
取引所に上場するETFは、株式と同じように証券会社を通じて取引所に売買注文を出します。通常の投資信託は、一日一回値決めを行いますが、ETFは価格変動が常に反映されますので、リアルタイムで取引ができます。
価格と例
金ETFの価格は、金価格に連動して動きます。ただしその価格は、金価格と同水準で連動するタイプと運用開始時のETF(投資信託)価格から上下するタイプがあります。そのため、同じ金ETFでも価格水準がことなります。
2012年の金価格と金ETF価格の推移を掲載しました。
●1540:純金上場信託(東証ETF)
●1326:SPDRゴールド・シェア(東証ETF)
国内の金ETF
金ETF(金価格に連動するETF)が日本に初めて登場した金ETFは、2007年8月、大阪証券取引所に上場した「金価格連動型上場投資信託」です。
その後、東京証券取引所に「SPDRRゴールドシェア受益証券」や「純金上場信託(現物国内保管型)」などが相次いで上場しています。
国内で取引できる金ETFの銘柄です。(画像をクリックすると拡大します)
価格は、2012年1月23日:証券会社のサイトやヤフーファイナンスで現在の金ETF価格を調べられます。
金ETFのメリットやデメリットそして、少額から始める金ETFもご覧ください。
開発者は、米国のジェームス・バートン氏
米国最大の年金基金「カルパース」のCEOを勤めたジェームス・バートン氏が分散投資を目的に様々な商品を探す過程で金投資に目を付けていました。
ただ、地金の購入や先物ではデメリットも多く年金資産の運用には向いていなかったのです。カルパースを退社後にワールドゴールドカウンシルに転職して年金の運用にも使える金商品として金ETFの開発に成功しました。
白金や銀などのETF
また、ETFは、金だけではなく「白金」「パラジウム」「銀」「貴金属バスケット」など様々な商品に投資できます。
貴金属に投資するETF以外にも石油・海外株式・債券など様々なETFがあることを覚えておきましょう。