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  1. ファンダメンタル及び中銀
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英国の国民投票前に重苦しいリスク回避の動きでNY金価格は上昇継続中:2016年6月13日~

全体的に重苦しいようなリスク回避の動き。急激というよりじわじわと来るような形の重さで金価格も上昇し、NY金の8月限は1275.90ドルで引け。

イエレンFRB議長は6月6日の講演で、米経済に楽観的な見通しと緩やかな利上げを示唆したものの、6月FOMCの利上げどころか7月利上げすらメドが立っていない。

●NY金価格の日足チャート 2016年6月10日 EVOCX

NY金チャート

1200ドルから切り返しての上昇トレンド。1300ドルを目指す動きが続く。雲を突破して上に位置しており、テクニカル的には強い流れ。1200ドル~1300ドルのレンジ的な動きで見ると上昇逆ペナントパターンと見ることもできるため、1300ドルを超えると上昇に加速がつく可能性あり。

英国でEU離脱派が勢いを増す

6月23日に迫った英国民投票で、離脱派が残留派を10ポイント上回る衝撃的な結果。

英インディペンデント紙の委託でORBがインターネット調査を行ったところ、離脱派55%に対して残留派45%と離脱派優位。なお、調査期間は6月8-9日。

プリディクトワイズや別途フェアのオッズでは、残留派が67%~70%と圧倒的な優位に立っているが、どうにも分からない。日本にいる我々としては、英国人現地で感じる肌合いが今一つ不明。

私は、EU離脱時に生じる様々なリスクや変化を考えると、大きな変化を好まない人間の性として、最終的に残留に傾くと思っています。離脱の方が残留より大きなエネルギーを必要とするため、そこまで離脱側への熱狂があるとも感じないんですけどね。離脱派が優勢になっていることは、英国そしてEUに大きな経済的インパクトを与えます。

ただし、もう一つ言っておきたいことは、EU及び通貨ユーロの現状維持が難しいこと。ギリシャ問題も収まっていませんし、ドイツ有利のEU・ユーロが続く限り、この国民投票でどのような結果が出てもリスクを抱え続けることになるでしょう。

 

6月の金相場状況と展望

SPDRゴールドシェアの金保有高は今年最高を更新するなど投機資金はリスクオフの環境の中で、金投資を増やしている。

また、COMEXの銀在庫が大幅に減少しており、ピーク時の70(Moz=百万トロイオンス)から、23Mozまで下落。銀市場及び在庫に何かが起きているのではないかと見られています。COMEX Registered Silver

別の話として、ABNアムロによると、中国・インドに加えて米国でも金投資の宝飾需要が改善傾向にあると指摘。米国の貯蓄率が高水準であることから、資金の一部が宝飾品に回るのではと予想している。世界的な経済成長率の下落・英国と欧州に関する不透明感から安全資産としての金相場に注目が集まるのではないかと予測。

米国のエネルギー会社の破たんは続いており、1バレル45ドルの水準でも厳しいと、キニコス・アソシエーツの創業者で社長のジム・チャノス氏は語っています。5月中旬のブルームバーグ記事で少し古いのですが、原油価格は50ドル前後が居心地いいようで、上下に綱引きが続くのではないかと思います。

来週は、日米で金融政策決定会合が開催されます。6月15日に発表される米FOMCでの利上げはほぼなし。イエレン議長はじめFRB高官の発言等には注目。6月16日の日銀金融政策決定会合と黒田総裁の会見ですが、選挙を控えて追加緩和の可能性は残っています。もし、日銀がサプライズの追加緩和に動けば円安に動く確率は高いでしょう。

●EVOCX:東京金の日足チャート 2016年6月10日

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東京金価格の先物は4359円で引け。比較的大きな波動の中で下落チャネル。短期的に東京金価格は上昇中。一目均衡表の雲にぶつかっており、チャネルの上限とともに今週ブレイクできるか注目。

6月23日のブレグジットがキーポイントとなり、結果次第で、金相場にも大きなインパクトがあるでしょう。

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