いよいよフランス大統領選挙がスタート。この結果次第で欧州の政治状況と金融市場は大きく荒れることになります。そのため、金相場は1300ドル手前の高値維持。
ルペン&マクロン候補の接戦だと問題は小さい。しかし、決選投票の顔ぶれ次第では、更なる金価格の上昇も期待できます。
フランス大統領選挙の第一回投票:2017年4月23日
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第一回投票は4月23日。世論調査では、マリーヌ・ルペン候補とマクロン候補がトップを争っています。しかし、フランス大統領選挙は、第一回で決まる可能性は低く、5月7日の決選投票が大切。ここで主な4候補をカンタンに紹介しておきましょう。
- マリーヌ・ルペン:反EU、反ユーロ、フランス第一主義
- エマニュエル・マクロン:若手エリート、EU統合派、規制緩和派
- フランソワ・フィヨン:中道右派、公務員や公共支出の大幅削減、
- ジャン・リュック・メランション:左派、富裕層への課税、反EU、反自由貿易
米国大統領選挙の世論調査が当てにならなかったように、フランス大統領選挙の結果も世論調査通りに収まるかはわかりません。第一生命のエコノミスト、田中理氏の意見では、決戦投票では下記の組み合わせになると金融市場にとってリスク要因と予想。
1)ルペン勝利の可能性もある「フィヨンVSルペン」
2)メランション善戦が予想される「マクロンVSメランション」
3)メランション勝利の可能性が高い「メランションVSフィヨン」
4)どちらも反EUの「メランションVSルペン」
金融市場にとっては、マクロンVSルペンが安全なシナリオ。一応、世論調査の本命もこの組み合わせ。さあ、どうなるのか決戦の火蓋はすでに切られています。
金価格のチャート
●NY金価格チャート:EVOCX 2017年4月23日
●東京金価格のチャート
フランス大統領選挙を控えた動き。結果次第で上下に動くため、結果待ちの状況。
北朝鮮やシリア・アフガニスタンなど地政学リスクも安全資産としての金相場にプラス要因。
特に北朝鮮問題は緊張感が高まっており予断を許しません。ついに、中国に対しても攻撃的な姿勢を見せたりしており、いつ何が起きてもおかしくありません。日本政府もミサイル攻撃に対する対応方法をウェブサイトに公表するなど有事リスクに備えています。
4月25日には北朝鮮人民軍創軍85周年があるため、ここも緊張の高まる日。また、日銀会合や米政府の予算・GDP速報などにも注目しておきたい。
4月24日(月):独IFO景況感指数、独ハノーバーメッセ、米アルコア決算など
4月25日(火):企業向けサービス価格、米消費者信頼感指数、米キャタピラー決算など
4月26日(水):日銀決定会合、米MBA住宅ローン申請指数、クレディ・スイス決算など
4月27日(木):展望リポート、ECB政策金利、中工業利益、米耐久財受注など
4月28日(金):鉱工業生産指数、米GDP速報値、米政府の暫定予算期限など
4月29日(土):欧首脳会議など
4月30日(日):中製造業PMI、中非製造業PMIなどフィスコ
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