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インフレの伸び悩みで米国の利上げスピード鈍化か?:2017年11月27日週の金相場見通し

ドイツの次期政権成立を巡る混乱、米国の税制改革などに対する懸念に加えて、11月22日のFOMC議事録がインフレに対する慎重な見方だったことから、米ドル/円は大きく円高に転じるなど為替市場が動いています。NY金価格はじり高。日米株価はじり高もどこか危うさをはらんだ展開。

◆金価格をはじめとする日足チャート GMOクリック証券のCFD 2017年11月26日

金価格の日足チャート:2017年11月

FOMC議事録でのインフレ期待の後退

インフレ率が上がらないことについて、イエレン議長は以前からミステリーと話していますが、今回の議事録では、インフレの伸び悩みが根強いとの見方が強まりました。

この状況が続くとインフレ期待が後退するとの懸念から、利上げスピードの鈍化がささやかれています。

現在の消費者市場は、アマゾンをはじめとする通販市場が急激に伸びており、同じ商品であれば少しでも安いものを消費者は瞬時に選べます。サービス業も同じで、美容院・エステ・マッサージ・レストランなどは、食べログ・ホットペッパーなどの比較・マーケティングサイト経由で選ぶことが当たり前に。そうなると価格競争力を高めないと消費者からそっぽを向かれるために、価格は上がり難くなり、先進国での高インフレは難しいのではないかと思います。

そうなるとインフレ率の上昇は、食料品と原油関係の動きが大きく影響。

30日のOPEC総会では、3月までの減産延長を織り込む形で原油価格が上昇。ベネズエラ危機・中東や北アフリカでの政情不安・テロなどの関係もあって、上昇トレンドを描いたまま。しかし、60ドルに近づき・上昇していくと米国のシェールオイルの供給・シェア争いなどもあって、天井が意識されやすくなるでしょう。

ここにきて、ロシアが減産に対する冷や水を浴びせているとのニュースもあり、気になるところ。OPEC減産のゆくえはこちらのサイトで詳しい。

ドイツ連立政権のゆくえ

連立政権が成立するかどうか、市場リスクが急浮上したドイツでは、シュタインマイヤー大統領・メルケル首相をはじめとした各党首が、会談を行うことで合意。話し合いの結果次第で再選挙などもありえる。このリスクを嫌気して金投資が増加との話もあり。

もしドイツが再選挙実施を余儀なくされた場合、新政権が発足する来年夏まで他の欧州諸国は協議することができない。そのころまでには欧州は、英国のEU離脱交渉で重大局面に突入する一方、長期的なEU予算を巡る議論への準備をしながら、欧州議会選挙への態勢も整えるという状況に置かれる。ロイター

リーダーシップの無い中で、ブレグジット交渉や難民問題を片付けるのは政治的な混乱を生むことになります。ユーロ安ドル高がまたも始まる可能性も。

■来週の注目スケジュール
11月27日(月):企業向けサービス価格、米新築住宅販売件数、サイバーマンデーなど
11月28日(火):次期FRB議長の指名承認公聴会、米消費者信頼感指数、IPO3社上場など
11月29日(水):商業動態統計、国際ロボット展、米7-9月GDP改定値など
11月30日(木):鉱工業生産指数、中製造業PMI、米個人消費支出、OPEC総会など
12月 1日(金):法人企業統計調査、中財新製造業PMI、米ISM製造業景気指数など

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