2019年8月8日の東京商品取引所で、ついに、金先物が上場来の最高値を記録。1g=5,128円と先物市場に上場された1982年3月23日以降での最高値。ちなみに、現物価格は、1980年1月22日の6,415円が最高値で、今の金価格は、約40年ぶりの高値。
米ドル・日本円建てと金価格は、節目の高値を突破
予想通り、金価格はどんどん上昇し、日米それぞれ節目の高値を突破。
日本は、金先物市場の上場来高値。米先物市場は、1トロイオンス=1,500ドルの節目を突破。
●東京金先物の日足チャート:トレーディングビュー
地金大手の田中貴金属工業は6日、1グラム当たりの金を前日比73円高の5437円で販売した。小売価格で、この水準はイランのイスラム革命に伴う第2次石油危機などから国内物価が高かった1980年2月以来、約40年ぶりの高値となる。米国と中国の貿易摩擦や通貨政策を巡る対立から世界経済の先行き不安が強く、安全資産とされる金の需要増加を反映する高価格となった。株価と債券価格が不安定な一方で、金の先物価格は高い。金そのもの自体に価値があり「紙切れ」にならないためだ。約40年前の80年はインフレだった。共同通信
この金価格上昇は、米国の利下げ&世界経済のリセッション不安による欧米金利の低下。米国債はじめとした欧米金利の低下で、相対的に金の魅力が高まりました。
- 米国債10年利回り:1.698%
- 英国債10年利回り:0.503%
- 独国債10年利回り:-0.572%
- 日本国債10年利回り:-0.211%
- オーストラリア国債10年利回り:0.962%
日本やドイツは、マイナス金利ですからね。
ただし、少し上がりすぎゆえの利食い売りには注意したい。もう一つ、上昇を続けていた金価格が反転する時のシナリオを豊島逸夫氏が書いているので紹介しておきます。
リスクは世界経済が思いのほか打たれ強く、中央銀行の緩和姿勢が転換する時だ。或いは米中電撃妥協。投機的国債トレードは一斉に巻き戻しに動き、世界的に金利が急騰する。
米中貿易戦争の「武器」として中国側は大量の保有する米国債の売却をちらつかせる。このシナリオも金利急騰リスクを孕む。
- 中央銀行の緩和姿勢が引き締めへと転換。
- 米中貿易交渉の電撃妥協
- 中国の米国債売却
これらが起きると、金利が急騰し、金が売られるというシナリオ。
このまま、パラダイム・シフトによる金上昇が続く可能性が高いとはいえ、リスクシナリオにも注意を払っておきましょう。
NY金先物 vs. ドル人民元…今年6月以降は順相関…それまでの関係が崩れてから二ヵ月間 トレンドしていますね by 管理人 @PanRolling_TV@PanRollingInfopic.twitter.com/nToktm4f0I
— ラリー・ウィリアムズ日本公式ツィッター (@LWjapan) August 9, 2019
ツイッターでも、このニュースは盛り上がっていました。純金積立やゴールドバーを持っている人達も大喜び。
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