NY商品取引所(COMEX)の金相場は、新型コロナウイルスの影響で、1トロイオンス=1,700ドルを超えるレベルにまで高騰。さすがに高値では、現物の処分売りや利食いの売りが散見されています。
また、リスクオフによる金買いの流れはあるものの、金融市場全体の混乱が強すぎれば、マージン・コールなどで資金調達に迫られた投資家による保有資産現金化の動きが起きるため、安全資産の金も売られて下げる場面が出てきます。
新型コロナウイルス終息後の金価格
今後の金価格については、ややバブル的傾向もあることから、新型コロナウイルスの流行が収まれば、金投資への需要も減少して、下げる局面もあると予想できます。
●NY金価格スポット GMOクリック証券のCFD 2020年5月6日
1,700ドル超えは、売りものも多いが、1450ドルや1500ドル近辺の買い需要も旺盛。乱高下する場面もありつつ、上を目指す展開を予想。
これ以上、都市封鎖が続けば、経済が持ちません。何かと批判されることの多いブラジルのボルソナロ大統領ですが、彼とて感染の危険性を甘く見ているわけではありません。先進国と違い、ブラジルには、都市封鎖をする余力がなく、働く以外に手がないということを訴えています。
隔離措置による失業者増大を最も懸念するボルソナロ氏は「(感染は)きょうでなければ来週、来月だ。これが現実だ」と強調。「高齢者や健康に問題のある人はケアするべきだ。ただ、われわれは働かなければならない」と経済活動再開を訴えた。時事通信
欧州・米国などもロックダウン解除に動き出しています。しかし、ロックダウン解除=生活が元通りになるわけではなく、第二波が来る可能性もあります。コロナウイルスとの戦いは、数年続くという予想が増えていますしね。
昨日のNYは一部コロナ規制解除、工場再開の期待で上げて始まったが後が続かない。長いロックダウン生活で投資家心理が良い悪いと言うより萎えた感じ。今やヒーローのファウチ感染所長「うっかり解除するとリバウンド、第二波になる」の警告も効いた pic.twitter.com/V4SuwLS6Uf
— 豊島逸夫 (@jefftoshima) April 28, 2020
インド金地金宝飾教会のスレンドラ・メフタ事務局長は、金価格の上昇により、インドでの金投資需要は減るだろうとの予想を出しています。インドの需要は、昨年の700トンから350トンに下がるとの見通しもあります。リフィニティブ・GFMSのコンサルタント、サムソン・リー氏は、中国も950トンから640トンへと現物需要は、減るとの予想。
その分、ETFでの需要は旺盛。
金価格が上昇するには、需要の落ち込みが他で穴埋めされる必要がある。これまでのところ、ETFでそれが起きている。金を原資産とする金融商品であるETFの金投資は、年初から400トン以上増えて3300トンを超え、評価額では約1800億ドル(約19兆3000億円)と最高規模になった。ニューズウィーク
都市封鎖の解除で、一時的に、金売りが起きたとしても、世界経済の後退懸念は深刻です。それを救うために、大幅な金融緩和を行う以上、金価格の大幅下落は感が悪いと思います。第一商品の村上孝一氏も投資家の不安心理・米中摩擦・米国とイランの対立などのリスク要因が根強く、1400ドル割れは考えにくいとの予想をエコノミスト誌に出しています。
実際、ここから、実際の生活苦や経済指標悪化が出てきますし、コロナ終息後も三密を避ける生活をする以上、芸能・旅行・スポーツ・通勤などは、元に戻りません。そのため、リスク度は高いまま推移するため、金価格が、以前の安値に戻ることはないと思います。
PMI(購買担当者景気指数)は、どこも悲惨な数字!
ドイツ4月非製造業PMI 16.2。ユーロ買い/印ルピー売り(冗談)。 https://t.co/X2Yus4IUiP
— Cafe_Forex(テムズ川の流れ) (@UponTheThames) May 6, 2020
Some surreal economic data arising from the COVID-19 pandemic: the @IHSMarkit Services #PMI for #India fell to 5.4 in April https://t.co/cm8MkqMLET pic.twitter.com/8cHgoh2Bl8
— Chris Williamson (@WilliamsonChris) May 6, 2020
Services ? what services ?
Services PMI collapses on global lockdown
5.4 (49.3) India !
7.1 (23.0) Spain !
10.2 (27.4) France
10.8 (17.4) Italy
16.2 (31.7) Germanyavg 11.9
diffusion index: will rebound strongly as soon as they start reopen economies ⌛️⏳
— (@MacroTechnicals) May 6, 2020
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