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  1. 金価格・相場の予想
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ゴールドマンは、米ドルの「貨幣価値下落」を懸念して、金価格の見通しを2300ドルに引き上げ

金は、1トロイオンス2,000ドルになろうかとしています。そして、ゴールドマン・サックスが、金価格の2,300ドル予想を出してきました。

今年から来年にかけて、基軸通貨「米ドル」の寿命を懸念していると、ゴールドマン・サックスのチーフ・コモディティ・ストラテジスト、ジェフリー・カリー氏は、書いています。

ゴールドマン・サックスによる金の2,300ドル予想について

  • 金価格:経済回復によるインフレ懸念とドルの弱体化で、12ヶ月見通しを=2300ドル
  • 銀価格:金の上昇および太陽エネルギーを中心とする需要の改善で3・6.12ヶ月見通しを30ドル

米国の実質金利が、さらに下がると予想されており、金のロングを推奨。ゴールドマン・サックスは、米国による再ロックダウンは、デフレ=労働市場に弱体につながると見ています。これは、すなわちスタグフレーションです。

先日の、2000ドル見通しを的中させた彼らの考えは、前回と同じ。

金相場の見通しで、重要な点をジェフリー・カリー氏は、このように説明しています。

  • 目の前のデフレに対処すれば、政府債務が増加し、将来のインフレリスクが拡大。
  • 経済活動が正常化した後、中央銀行や政府の累積債務負担軽減のために、インフレ率が上昇しやすくなる。

現在は、インフレになりそうな経済指標はなく、インフレリスクは低い。しかし、債務の増加は、将来のインフレの種となっている。金は、消費者物価指数に含まれておらず、石油などのコモディティは、最良のインフレヘッジになる。

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貨幣価値下落によるインフレリスクのヘッジが必要

過去10年に積み上がった債券の規模から、インフレリスクをヘッジする必要があり、商品に対する投資需要は、膨大。そのため、金は、3,000ドルや5,000ドル以上の価値を持つことになる。

実際、1オンス1万ドルでも、金の総価値は50兆ドル程度であり、ヘッジが必要な世界の金融資産(ポール・チューダー・ジョーンズによれば270兆ドル程度)に比べれば、まだ桁違いである。

ジェームズ・カリー氏の言う、債券に対するインフレヘッジを行うならば、ゴールドは、価格が1万ドルになってもまだ足りないと!

米ドルの減価リスクが高まる

通貨の減価リスクが高まったため、金ETFの取引量は、増えており、金投資需要は増えています。米ドルの弱体化によって、ファンドマネージャーが、金ETFでヘッジを行っていると考えています。この辺りは、以前から、お話している米ドル安のお話ですね。

ゴールドマンは「各国政府がそれぞれの不換通貨を切り下げ、実質金利を過去最低水準に押し下げている現在のような環境下では特に、金は最後の投資先になるとの見方を長らく主張してきた」と指摘。基軸通貨としてのドルを巡る懸念が表面化し始めているとした。ゴールドマン・サックスの見通し

株式市場は、ロビンフッドによる米株投資ブームの中、バブルの只中。米中対立激化の中で、富裕層によるヘッジニーズを金が満たしているという構図。米ドルが弱くなっても、代わりになる通貨はありません。人民元は、米ドル以上に保有していて自由の効かない通貨。ユーロも日本円もまだまだ。そのため、米ドルの受け皿は、ゴールド・ユーロ・日本円・人民元・スイス・フランなどが分散して果たすしかありません。


一方、インドの金輸入が、2020年6月に前年比率80%減少となったように、実需は、高値に伴って減りつつあります。そのため、一時的に、下落する可能性はあります。

しかし、新興国市場の経済が回復し始める中で、米ドルの信頼感低下から、金の投資需要が回復するだろうとゴールドマン・サックスは予想しています。そのため、新興国の金投資需要を気にする必要はないとのこと。

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