米国での9000億ドルの新型コロナ刺激策。これが成立した後、バイデン政権が成立すれば、さらに、バラマキ政策が加速するかもしれません。そうなれば、いよいよインフレが起きる可能性が浮上してくるため、金価格と金利に注目しておきましょう。
米国人は、1人あたり600ドル、移民は、1800ドルの現金を受取ります。これらが目先を救うことには役立っても、未来を破壊するリスクは、捨てきれません。
9,000億ドルの米経済刺激策を皮切りにインフレの可能性
米国の2019会計年度予算は以下の通り。
- 歳出総額:4兆7,460億ドル
- 歳入総額:3兆6,450億ドル
- 財政収支:1兆1,010億ドル
- 政府債務残高:18兆870億ドル
9000億ドルの刺激策を出す余力はどこにもありません。米国だけでなく、あらゆる国が債務を増やしていけば、いつの時代も待っている道は同じ。最後は、政府や幕府・大名が、商人達に借金をしまくることで、頭が上がらなくなります。それによって、特権を手に入れた大商人は、自分達の好き放題に政治を動かしはじめます。物不足でも、金儲けを優先し、売り惜しみを行い、利権グループを作ります。
インフレは、起きない。政府が、いくら借金をしても平気だと言う説もあります。しかし、金価格・暗号資産・不動産・株価は、すでに上昇。穀物価格も上昇しつつあります。この状態で、消費者物価指数だけ低いというのは、経済指標の統計に、疑問を持つべきではないでしょうか。
●金スポットをはじめとした価格:GMOクリック証券のCFD 2020年2月23日
金スポット・大豆・株価は、大幅に上昇していることが週足チャートからわかりますよね。
新型コロナウイルス対策に関し、議会が21日に可決した9千億ドル(約93兆円)の追加経済対策法案を「第1段階にすぎず(今後の対策の)頭金だ」と述べた。来年1月の就任後に大規模な対策に取り組み、収入減に苦しむ家計にさらに現金を給付する意向を示した。ヤフージャパン
バイデン次期大統領は、9,000億ドルについて、第一段階であると話しており、追加対策への期待を膨らませています。そうなると、ゴールドやビットコインに買いが入りそうです。とはいえ、ビットコインはじめ暗号資産は、天井に近いのではと見る向きもあり、現物資産の金や銀をおすすめいたします。
●M2:マネーストックは、恐ろしい勢いで増加中。
本日も協議を続けていますが、米大統領選前に与野党合意に至る観測は後退しつつありますが、規模的にもこの経済刺激策が成立する観測はドル安、金高となりますので、関連ニュースが注目されることとなります。
— Gold.BullionVault.jp (@BullionVaultjp) October 22, 2020
トランプ大統領は、無駄な条項が多いとして、署名しない可能性も見せています。国民一人あたりの給付金を600⇒2000ドルに上げることを要請しているとの話もあります。
①
トランプ大統領、約9000億ドル(約93兆円)規模のコロナ追加経済対策法案に署名しない可能性を示唆、議会に法案の修正を求めた
★無駄で不要な条項が山ほど盛り込まれている(外国への莫大な支援金など)⇒除外せよ
★不法移民に最大1800ドルなのに、国民への直接給付は1人当たり600ドル— Tomo (@Tomo20309138) December 23, 2020
インフレ期待が剥げ落ちる可能性
ただし、インフレ期待は高まっているものの、目先、すぐにインフレになるとは限りません。その場合、インフレ期待の剥げ落ちから株売りになるリスクあり。
ずっと指摘しているように米株高はドル安・インフレ期待です。インフレがすぐに発生しそうにありませんので、ドル高になったら株高が終了。DXYの動きをよく見た方がいい。
— Emin Yurumazu (エミンユルマズ) (@yurumazu) December 21, 2020
米株の方は空売りポジションが少なく、PCR(プットコール比率)も歴史的な低水準。一方で米国債の空売りポジションは記録的に増えている。すべてインフレ期待ですが、インフレにならないことが分かった途端に巻き戻されるので米国債が急上昇、金利と株価は急落というシナリオが実現します。
— Emin Yurumazu (エミンユルマズ) (@yurumazu) December 21, 2020
この記事へのコメントはありません。