リーマン・ショックが起きた時、金価格はどう動いたのか?

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2018年9月15日(土)で、米リーマン・ブラザーズの破たんから10年が経ちます。いわゆるリーマン・ショックが起きた時の金価格は、どう動いたのか確認しておきましょう。

金融危機~レバレッジ・リスク低下~金融緩和~バブルからの反動サイクルが危惧されるため、過去を振り返ることも大事。

リーマン・ショックと金価格の動き

まず、リーマン・ショックのおさらい。

不動産の証券化・サブプライムローンの隆盛で、不動産のバブル化から物語は始まりました。そして、2007年のサブプライム住宅ローン危機のバブル崩壊で、大幅に資産価格が下落。それによって、投資銀行のリーマン・ブラザーズが経営破たん。

リーマン・ブラザーズの経営破たん:2008年9月15日(月)

リーマン・ブラザーズの破たんは。米国の住宅バブル崩壊・サブプライムローンの債務不履行による資産価格の下落が理由。それに付随し、信用バブルやモラルハザードによる過大なリスクテイクやCDS(クレジットデフォルトスワップ)などの流行などもありましたね。詳しくはリーマンショックのwikiなどをお読みください。

サブプライムローン危機の発生

2007年2月頃をピークに、サブプライムローンは危機に陥っており、逃げ場を探した資金は、凶作・新興国需要での増加が見込まれた食料・原油などのコモディティに向かいました。

その資金の一部は、コモディティの性格を持つ金投資にも流れ込み、サブプライムローン危機前は、650ドル後半あたりだった金価格は、2008年3月に、1031ドルの高値を付けました。(GMOクリック証券のCFD価格)

◆NY金価格の月足チャート GMOクリック証券のCFD

金の月足チャート:リーマン

ついに、リーマン・ショック到来。このリーマン・ショックの影響は大きく、ほとんどの資産価格は下落しています。しかし、金価格は、2008年10月に安値を付けた後は、大きく切り返しました。

資産価格の下落が始まる

チャートを見ると、株式・原油だけでなく、金価格も下落。それぞれの下落タイミングはやや異なります。この時、米10年債金利も下落=価格は上昇していることから、最もリスクの小さい資産として、【現金・米国債】へと資金が移動したということになります。

株や不動産価格

通常、米金利の下落は、金利を生まない金投資にとっては、プラス要因。金利の低下は、金の魅力を増すはずが、そうならなかったのがリーマン・ショックの衝撃を物語っていると思います。

リーマン・ショック時は、原油をはじめとしたモノの下落も激しく、期待インフレ率が大きく低下しました。

FRED:期待インフレ率の推移

期待インフレ率
期待インフレ率(ブレークイーブンインフレレート)は、0.15%まで低下。期待インフレ率の低下は、実質金利の低下に繋がるため、金価格も低下しやすい。10年債金利のグラフと比べると、リーマン・ショックの時だけ、異常に期待インフレ率は低下。

●FRED:10年米国債の金利

10年債金利の推移

リーマン・ショック時の金価格:実際の値動きは?

リーマン・ショック後は、金も売られたとの認識を持っている人も多いでしょう。しかし、直後の値段を見てください。リーマン・ブラザーズの破たんが決まった9月15・16日及びしばらくは、上昇していることが分かりますね。

◆リーマン・ショック前後の金価格推移 データ:invester.com

金価格の動き

実際のところ、金価格は、10月半ばから下落しはじめて、10月末を底値に、本格的な上昇トレンド入り

以下は、株・金・原油などが大底を付けた時期。二番底を付けたケースもありますので、最安値ではないことにご注意ください。

  • NYダウの大底:2009年3月
  • 日経225の大底:2009年3月
  • NY金価格:2008年10月
  • NY原油価格:2008年12月

株よりもコモディティの方が、反発スピードが早かったということ。

FRBは、2008年11月に、QE1(量的緩和策)を開始。市場に、 1.725兆ドルの資金を流通させて、景気刺激&株価の回復を図りました。

リーマン・ショック前後の金価格について、その動きをまとめると以下のようになります。

  1. サブプライムローン危機の発生
  2. 株・不動産が売られて、金・原油などのコモディティの価格上昇
  3. 期待インフレ率の低下や危機の深刻化
  4. ポジションの解消による現金化・米国債が買われる。
  5. 金・原油も売られる
  6. 資産価格全般の低下で金融危機発生
  7. リーマン・ショック発生
  8. 信用不安で金価格上昇
  9. 更なる危機深刻化・金利低下で金も売られる
  10. 危機への対応策・量的緩和で、金価格上昇
  11. 株や不動産の上昇

さて、リーマン・ショックから10年。トレーダーの記憶から、リスクを忘れるのに、十分な時間が経ちました。喉元過ぎれば熱さ忘れるの言葉通り、バブル崩壊が起きるのでしょうか。

中央銀行バブルの崩壊リスク

資産価格の暴落は、いつ起きてもおかしくありません。その時のために、金投資に注目しておきましょう。

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