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乱高下の米株価と悪化しつつある2019年の米経済:金価格は調整局面

米国の株式は、2018年秋の下落から戻しています。その間に、中国株は大幅に上昇。金価格は、1300ドルを超えたものの、2019年3月に入ると1300ドルを割り込んで調整局面入り。

米国の金融引き締めと景気サイクルが影響しての株価下落。下記2つの要因を理由に上昇へと転換しました。

  1. FRBのパウエル議長が、これ以上の金融引き締めに慎重な姿勢を見せたこと。
  2. 米中貿易交渉が、予想に反して上手く行くのではないかというのが、株価上昇の背景。

ただ、米株価のチャートを見ると、ボラティリティが高まっており、危険なレベルにあることは確か。

●米国NYダウの月足チャート:GMOクリック証券CFD 2019年3月5日

米ダウの動き

抵抗線に遮らて、下落するとヘッドアンドショルダー型になり、大幅な下落示唆の形。2016年のように、乱高下を繰り返しながら、上昇するケースもあるため、チャートだけですべてを判断するのは危険。

●上海50 GMOクリック証券CFD 2019年3月5日

上海A株

米中貿易交渉の進展と中国政府が金融緩和へと舵を切ったことで上昇へと反転。まずは、前回の高値を抜けていけるかに注目。

トランプ大統領は、3月2日に、米ドルは強すぎる&FRBに引き締めと非常に強いドルを好む人物がいると批判。現状の金利水準及び量的引き締めがなければ、若干のドル安に進むだろうと指摘。

トランプ大統領は、現在の米ドルは高いと考えており、ドル安を望んでいる様子。これは、再三、指摘しているように、米ドル安による貿易赤字縮小を狙っているということ。この米ドル安誘導は、金価格の上昇要因です。

一方、パウエルFRB議長は、2019年1月のFOMCでハト派姿勢を見せています。バランスシートを約4兆ドルとピークから5000億ドル削減に成功。年内のバランスシート縮小を示唆しています。

米経済が危うくなりつつあることを様々な経済指標が示唆しているのは、非常に象徴的。

詳細は、ザイの経済指標推移を御覧ください。

  • 米小売売上高2018年12月:-1.2%
  • 鉱工業生産:2019年1月:-0.6%
  • ISM製造業景況指数:2019年2月:54.2
  • 対米証券投資:2018年12月:-48.3
  • 中古住宅販売件数:2019年1月:4.94
  • フィラデルフィア連銀インデックス:2019年2月:-4.1
  • 個人支出2018年12月:-0.5%
  • 住宅着工件数:2018年12月:1,078

 

 

悪化しつつある経済指標の一部を掲載しましたが、ピークを過ぎた感があります。もちろん、この数字を見ている米政府とFRBが、大幅な政策テコ入れを行うことで、。V字回復することもありえます。米政府閉鎖や寒波に影響も大きいですしね。

ただし、背景にあるのは、これまでの米経済の好調っぷり=サイクルの変化。そして、米中覇権争いなどですから、リスク大&世界経済の転換点だと思います。

ちなみに、欧州もダウントレンドに入っており、ECBの緩和路線再開も噂されるほど。

◆NY金スポット価格:GMOクリック証券CFD 2019年3月5日

金価格の月足

これらの要因で、金価格は、強気トレンドの中での調整局面。1350~1370ドルは、強い抵抗線ですから、この辺りは、反落の可能性あり。

米経済の状況からは、FRBの利上げは難しく、年内利上げ確率は、10%を切りました。一方、予想されている次の景気後退局面での。中央銀行ができる施策は限られており、FRB・日銀・ECBは、手詰まり感。最も何もできないのは、日銀であることから、東京五輪後の景気後退は、非常に心配です。大幅な円高・円安双方にリスクを抱えている状態ですから。

まずは、3月27日頃に、フロリダで開催される予定の米中首脳会談で、トランプ大統領と習近平主席が合意に至るかどうか。米株価と金価格にも注目イベントです。

 

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